兄弟ポップス・デュオ" CARPENTERS "
兄リチャードが楽器、妹カレンがヴォーカルを担当
1969年10月、リチャードとカレンのカーペンター兄弟によるカーペンターズは、シングル" 涙の乗車券 "
でレコード・デビューを果たす
このデビュー・シングルは3ヶ月もの間、全米ヒット・チャートにランクされるスマッシュ・ヒットを
記録し、幸先のよいスタートを切った
それ以来、発表するシングルをことごとくヒット・チャートの上位に送り込み、同時にアルバムも
驚異的なセールスを上げ、多くのベスト・セラー・アルバムを残している
1970年には" 遙かなる影 "のヒットによって、グラミー賞最優秀新人賞、最優秀コンテンポラリー・
グループ賞を受賞している
さらに71年には、最優秀ポップ・グループに選ばれ、文字通りアメリカを代表するポップ・グループと
して万人の認めるところとなった
§ Recorded Music §
1 Yesterday Once More - イエスタディ・ワンス・モア
2 This Masquerade - マスカレード
3 All You Get from Love is a Love Song - ふたりのラヴ・ソング
4 Help - ヘルプ
5 I Need to Be in Love - 青春の輝き
6 I'll Never Fall in Love Again - 恋よ さよなら
7 ( They Long to Be ) Close to You - 遙かなる影
8 Please Mr.Postman - プリーズ・ミスター・ポストマン
9 Breaking Up is Hard to Do - 悲しき慕情
10 A Song for You - ア・ソング・フォー・ユー
11 Hurting Each Other - ハーティング・イーチ・アザー
12 Rainy Days and Monday - 雨の日と月曜日は
13 Calling Occupants of Interplantary Craft - 星空に愛を
14 Only Yesterday - オンリー・イエスタディ
アメリカのみならず、世界的な人気グループになった彼だが、日本においてもその人気ぶりは素晴らしく
3度にわたる来日公演の成功、アルバムの売り上げの記録を塗り変えるなど、めざましい活躍を
示していた
とりわけ、1971年の彼らの日本での最大のヒットとなった" イエスタディ・ワンス・モア "は洋楽シングル
の売り上げの新記録を作ったし、アルバム" ナウ・アンド・ゼム "も洋楽アルバム売り上げの新記録となる
老若男女を問わず、多くの人に愛され親しまれたカーペンターズ
カーペンターズ、彼らのサウンドの魅力は何といってもカレン・カーペンターの爽やかで清純なヴォーカ
ルと、多重録音によって作り出される厚く美しいハーモニー・コーラスとの見事なアンサンブルにある
それにリチャード・カーペンターの各オリジナル曲の良さ、他人の曲を採り上げる選曲眼の確かさ
アレンジ・センスの豊かさなどがカーペンターズ・サウンドの要となっていて、しかもこうした
カーペンターズの魅力は、ヒット曲を出すごとに艶を増し、確かなものにしていったといえる
" イエスタディ・ワンス・モア "はリチャードとジョン・べディスが書いたオリジナルでカーペンターズの
最大のヒット曲として知られている
50年代後半から60年代初期のヒット・ポップスの常套句であった「 シャ・ラ・ラ・ラ 」や「 ウォウ・
ウォウ 」といった懐かしい言葉を盛り込んだオールディーズ讃歌とでもいえるわけで、当時ティーン・
エイジャーばかりでなく30代以上の大人の郷愁まで呼び起こし、世界中の音楽ファンに親しまれた
" 遙かなる影 "はバート・バカラックとハル・デヴィッドによる63年の作品で、カーペンターズの
2枚目のシングルとして70年6月にリリース、全米ヒット・チャートの首位を連続6週間も独占、世界中に
カーペンターズの名前を轟かせた記念スべき大ヒット曲
大きく拡がり、包み込むようなカーペンターズのコーラス・サウンドの代表的作品
" 雨の人月曜日 "は、カーペンターズのゴールド・アルバム" 愛のプレリュード "を書いたポール・
ウィリアムズとロジャー・ニコルズの作品、71年4月の発売され全米2位の大ヒットとなっている
美しい旋律にのって、雨の日と月曜日のブルーな気分をカレンは上手く表現している
" オンリー・イエスタディ "はリチャードとジョン・ペディスのオリジナルで75年にビッグ・ヒットと
なった
語呂といい、曲調といい、どこか" イエスタディ・ワンス・モア "を想い起こすし、時折入るカスタネット
の音がノスタルジックなオールド・ポップスの雰囲気を感じさせる