音楽ユニットB'zのギタリスト、松本孝弘が
リリースした2作目のオリジナル・アルバム
必ずしも歌唱力が素晴らしかったり、演奏レベルが高いのがチャートの上位を占めるとは限らないのが
邦楽界、中には特別素晴らしい才能を披露しているわけではないのに、なぜか売れているアーティストも
チラホラと存在するのも確かである
それはギタリストにもいえることで、やはりこのようなインストゥルメンタル・アルバムを出してこそ
ギタリストの真価が問われるのではないか?
このようなアルバムを出すということは、単に演奏レベルが高いだけでなく、ギターの表現力や作曲能力
編曲能力まで問われることになる
すでこのアルバムは松本孝弘にとって2作目になるわけで、デビューのころにも1枚のインストゥル
メンタル・アルバムを出している
§ Recorded Music §
1 Wanna Go Home
2 99
3 Long Distance Call
4 Love Ya ( Interlude )
5 Air Port
6 Life Ⅱ
7 '88~Love Story
8 Love Ya
9 #1090 ~ Thousand Dreams ~
10 Jammin' of the Guitar
11 Speed
12 Wanna Go Home ( Reprise )
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一部の洋楽ファンでは、世界における松本孝弘のギター・テクニックはそれほどでもないと酷評する
者もいるが、邦楽が洋楽と異なるところは同じロックであっても邦楽の場合、演歌、童謡、歌謡曲など
島国独自の音楽の発展の上で成り立っているので、メロディが美しい曲が多い
洋楽は確かにテクニックは素晴らしいかもしれないが、メロディーの面においては邦楽に水をあけられて
いたような感じがするような、しないような…( テクニック時代は間違いなかったが… )
松本孝弘もその例に漏れず、このアルバムにおいて素晴らしい叙情性、感傷性などを表現力豊かにギター
を奏でた曲になっている
曲によってはクリアー・トーンのギターを使ったり、エコーを効かせて幻想的な雰囲気にさせたり
図太い腰の座った音色で重厚に響かせたり、サスティーンを効かせた泣きのメロディと当時の時代で
すでに自由自在にギターを操っている
枯れたトーンでギターを存分に歌わせたようなアルバム・タイトル曲" Wanna Go Home " " 99 "は1st
ソロ・アルバム" Thousand Wave "に収録された曲のリメイク版、ブルージーなトーンで叙情性に弾く
" Air Port "、原曲は鳴瀬喜博の" うるさくてゴメンね Live "収録の" Falling Love "、フュージョン的な
ギター・トーンが心地よい" Life Ⅱ "、セカンド・シングルでテレビ『 ミュージック・ステーション 』
で有名な" #1090~Thousand Dreams "、稲葉浩志が掛け声で参加している" Jammin' of the Guitar "など
楽曲単位では" #1090 "が有名だが、アルバム単位ではメロディ重視、ギター・バラード集な感じである
松本孝弘が、存分にギターを語らせ、泣かせ、歌わせたギター・インストの名盤である
一曲たりとも捨て曲がなく、初期のB'zの音楽性、メロディの集大成ともいえる楽曲がズラリと並んで
いる
このアルバムを聴くと、なぜだかすごく懐かしい気持ちになるリスナーも多いと思うが、海外ロック
バンドの名ギタリストたちのテクニックには目を見張るものがあるが、松本孝弘の奏でるギターはなんと
いっても感情豊かで胸に突き刺さるものがあるため、その音を聴いただけで昔の懐かしい風景や出来事
などが走馬灯のごとく思い出されていくような感じになる
またアルバムを聴くとタイトルを知らなくてもミュージック・ステーションののテーマ曲など知っている
曲が意外に多いことに気づく…日本においては指折りのギタリストなのは確かである
- アーティスト: 松本孝弘,TAKAHIRO MATSUMOTO,MASAO AKASHI,TAKESHI HAYAMA
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