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Ultimate Music Album - 極 -


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Hatfield and the North - The Rotters Club:ザ・ロッターズ・クラブ -

彼らの代表作としてだけでなく
カンタベリー・シーンを代表する最高傑作

 

カンタベリー・ロックとはジャズ・ロックの一派で、カンタベリー地方出身のミュージシャンを中心に

活動しているグループ群である

その独特のサウンドはほかのジャズ・ロック系のグループや、ジャズの方からロックに近づいたいわゆる

フュージョンなどとは大きく異なり、非常に柔らかい音を出すグループが多い

キャラバン、ソフトマシーン、エッグ、ギルガメッシュ、ナショナル・ヘルス、初期のゴングなどがその

代表選手といえ、ハットフィールドは元キャラバンのリチャード・シンクレア、元デリヴァリー、

マッチング・モウルのフィル・ミラー、同じく元デリヴァリーのピプ・パイル、元エッグのデイヴ・

スチュワートというラインナップで2枚のアルバムを残した

もちろんその間、メンバー・チェンジもあったが、このメンバーが中心であると考えていい

 

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§ Recorded Music §
1 Share It - シェアー・イット
2 Lounging There Trying - ラウンジング・ゼア・トライング
3 ( Big ) John Wayne Socks Pschology on the Jaw - ビッグ・ジョン・ウェイン・ソックス・サイコロジー・オン・ザ・ジョー
4 Chaos at the Greasy Spoon - カオス・アット・ザ・グリージィ・スプーン
5 The Yes No Interlude - ザ・イエス・ノー・インタールード
6 Fitter Stoke Has a Bath - フィッター・ストーク・ハズ・ア・バス
7 Didn't Matter Anyway - ディドゥント・マター・エニウェイ
8 Underdub - アンダーダブ
9 Mumps - マンプス
 a) Your Majesty is Like a Cream Donut ( Quiet ) - ユア・マジェスティ・イズ・ライク・ア・クリーム・ドウナッツ ( クワイアット )
 b) Lumps - ランプス
 c) Prenut - プリナッツ
 d) Your Majesty is Like a Cream Donut ( Loud ) - ユア・マジェスティ・イズ・ライク・ア・クリーム・ドウナッツ ( ラウド )

§ Band Member §
Dave Stewart - デイヴ・スチュワート( Key )
Phil Miller - フィル・ミラー( G )
Richard Sinclair - リチャード・シンクレア( B )
Pip Pyle - ピプ・パイル( Ds )

 

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ハットフィールドのセカンド・アルバムで、先行シングル盤のB面曲がアルバムに収録されるなど曲が

足りなかったり、急造気味に制作されたのかななどと推測したが、内容は一瞬たりとも気が抜けない

ような傑作に仕上げれている

その中でも特に幻想的な雰囲気を醸し出すデイヴ・スチュアートのキーボードとフィル・ミラーの

テクニカルなギターの超絶ユニゾンが聴ける" マンプス "は圧巻、とぼけた味のあるリチャード・

シンクレアのヴォーカルが冴える" シェアー・イット "やフィル・ミラーのギター・ソロ曲もジャケットの

色合いにマッチする淡白い雰囲気に優しく包み込まれているようなサウンドが心地よい

ジャケット通りのおどろおどろしさがあってリラックスして聴けないサウンドである

サード・アルバムも計画されていたがシンクレアの離婚問題などでバンドは解散した

 

 

 

 

 

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音は切れのある演奏で、管楽器もより前面に出て多彩な展開を示しているし、ベースとキーボード、

ヴォーカルとキーボード、フルートなどユニゾンを効果的に使って厚みを持たせることに成功しているが

使い過ぎず、単調にならないアレンジはさすがである

前半は特にロック色を強めた感じになっていて" カオス・アット・ザ・グリージィ・スプーン "などは

キング・クリムゾンの" 太陽と戦慄 "の頃の音を彷彿させるし、" ザ・イエス・ノー・インタールード "も

まさにプログレッシブ・ロック的展開である

キーボード、ギター、サックスなどインタープレイもバランスが取れていて、計算された曲作りを感じ

させるし、なんといっても最後の" マンプス "で、1曲で20分という大作であるが長さを感じさせない

目まぐるしくリード楽器が変わりつつも、素晴らしいアンサンブルを奏でる傑作である

 

2作目にしてラスト・アルバムとなった本作は、もはやカンタベリープログレといった枠を超えて

ブリティッシュ・ロックのひとつの到達点ともいえる大傑作である

これだけ凄腕のミュージシャンの集まりながら、ともすればエゴのぶつかり合い、各人の名人芸合戦に

終始しそうなものだが、彼らはそうしたものとは真逆の徹底したアンサンブル志向をとっていて、むしろ

個が突出するのを極力避けるかのように、ソロ・パートですらあえて目立たないように工夫されて

いるような印象を受ける

本作においてその傾向はさらに強まり、アレンジ面ではもはやこれ以上は望めないほどのクオリティを

誇っているが、作り込まれた息苦しさと紙一重の名盤も多い中、この軽妙さにはやはり異質さを感じる

恐ろしく緻密ではあるものの、ある種お洒落なカフェのBGMとしても機能しそうなほど実にあっけらかん

とした風通しの良さ、それでいて高い緊張感を失わないバランス感覚はお見事である

オールスター的なバンドでありながら基本的にリーダーはおらず、各メンバーが対等な立場で互いに

高めあったハットフィールドらしい実に優雅な作品である

 

The Rotter's Club

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