REO Speedwagonによる7作目のスタジオ・アルバム
リード・ヴォーカルのケヴィン・クローニンとリード・ギタリストのゲイリー・リッチスが共同制作
した最初のアルバムであり、グレッグ・フィルビンに代わりベースにブルース・ホールをフィーチャー
したアルバムでもある
ケヴィン・クローニンとゲイリー・リッチラス…REOスピードワゴンにはこの2人のキーマンがいる
ケヴィン・クローニンはポップ志向、ゲイリー・リッチラスはハード志向とされ、この" ツナ・フィッ
シュ "はケヴィン寄りのアルバム、次作の" ナイン・ライヴス "はゲイリー寄りのアルバムといった
印象がある
§ Recorded Music §
1 Roll With the Changes - ロール・ウィズ・ザ・チェンジズ( 無敵のロックン・ローラー )
2 Time for Me to Fly - タイム・フォー・ミー・トゥ・フライ
3 Runnin' Blind - ランニン・ブラインド
4 Blazin' Your Own Trail Again - 輝ける行跡
5 Sing to Me - 魂のぬけがら
6 Lucky for You - ラッキー・フォー・ユー
7 Do You Know Where Your Woman is Tonight? - 女はいつも浮気なものさ
8 The Unidentified Flying Trot - 未確認飛行マグロのトロット踊り
9 Say You Love Me or Say Goodnight - セイ・ユー・ラヴ・ミー
§ Band Member §
Kevin Cronin - ケヴィン・クローニン( Vo,G,Key )
Gary Richrath - ゲイリー・リッチラス( G )
Neal Doughty - ニール・ドーティ( Key )
Bruce Hall - ブルース・ホール( B )
Alan Gratzer - アラン・グラッツァー( Ds )
You Can Tune a Piano But You Can't Tune Fish
- アーティスト: Reo Speedwagon
- 出版社/メーカー: Sony
- 発売日: 1987/07/07
- メディア: CD
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ハードな曲はまだまだハードであるが、このアルバムよりポップなバンドへと変身していく
まだこの辺りでは、まだまだウエスト・コースト・サウンドに近い印象で、バラード・バンドとの
イメージは少ないが、サウンドがクリアになり聴きやすくなった印象が強い
ライヴ向きの曲が多いのも特徴で、" セイ・ユー・ラヴ・ミー "などのギター・リフは素晴らしいし
ケヴィン・クローニンの類まれなるメロディ・メーカーの才能が詰まったアルバムだと思う
完成度としてはまだまだかもしれないが、" タイム・フォー・ミー・トゥ・フライ "みたいなバラードも
あるし" 輝ける行跡 "も地味ながら素敵な曲となっている
" ラッキー・フォー・ユー "や浮気な女などコミカルなREOらしい曲もあり外れることはないと思う
アルバム・タイトルを直訳すると" あなたはピアノをチューンできますが、マグロはできません "という
やや難解なタイトルだが、このアルバムを" むしろ売りたい "みたいな勢いを感じるアルバムになっている
ケヴィンの透き通った声とメロディ・センス、一聴して彼とわかる語尾のこぶし、そしてゲイリーの
ギターは結構ワン・パターンで時折メジャーともマイナーともつかないフレーズが飛び出したりする
ライヴ・バンドとして評判だった彼らの真骨頂といえる勢いで、オープニンの" ロール・ウィズ・ザ・
チェンジズ "はグッと引き込まれる
この曲で感心させられるのは、オルガンとギターで後半のオルガン・ソロのあと、ツイン・ギター・
ソロ合戦になるところのカタルシスたるや…ロニー・モントローズとニール・ショーンが共演している
ようだ…と言ったら大袈裟か…
ほかの曲もわかりやすく、そして必ずギターの聴かせどころがある
長期のツアーをこなしていると、ヴォーカル中心のバンドは必ずヴォーカリストの声が荒れて雰囲気が
なくなってしまう傾向にある
彼らのギター中心の音作りはそんなところが理由なのかと思っている
何れにしても後半のインスト・ナンバー、ラストの盛り上がりといったら、この高揚感をたくさんの人に
味わってもらいたい…ギター、キーボードが鳴りまくり、ケヴィンのヴォーカルも心地が良い