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Ultimate Music Album - 極 -


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矢沢永吉 - GOLDRUSH:ゴールドラッシュ -

言わずと知れた名盤
矢沢永吉が上昇気流に乗った時期のアルバム

 

キャロル解散後、ソロ・デビューから僅か3年で不動の地位を極めるまでにいたった矢沢永吉

今からでは想像もつかないが、決して順風満帆な滑り出しではなかったソロ活動

地道にツアーを重ねて、武道館コンサートも制覇

そしてこのアルバムを発表した1978年は" 成り上がり "をリリースし、後楽園球場ライブと怒涛の

快進撃をみせた

 

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§ Recorded Music §
1 ゴールドラッシュ
2 昨日を忘れて
3 鎖を引きちぎれ
4 ラッキー・マン
5 ボーイ
6 さめた肌
7 今日の雨
8 時間よ止まれ
9 ガラスの街
10 長い旅

 

ゴールドラッシュ

ゴールドラッシュ

 

 

アーティフィシャルな歌謡曲とは違うゴツゴツした手触り、本物だけが放ちうる輝きにしびれた覚えが

ある

ブルージーな" ゴールドラッシュ "、ポップな" 昨日を忘れて "、パワフルなロック・ナンバー" 鎖を

引きちぎれ、アダルト・ポップな佳曲" さめた肌 "

惨然とした輝きを失わないスタンダードの" 時間よ止まれ "など、どの曲もピカピカの名曲である

そしてラスト・ナンバーは矢沢永吉史上、もっともヘヴィかつ真摯なラブ・ソングである" 長い旅 "

捨て曲なしの濃厚かつ芳醇なハーヴェストが味わえる渡米前の第1期の" 矢沢永吉 "の金字塔的な

アルバムとなっている

 







 

まだ、タイアップが普及していない時代

化粧品の最大手『 資生堂 』のCMソングとして" 時間よ止まれ "が大ヒットを記録するが、もともとは

軽くライヴの合間に作った曲というから恐るべし

また、この曲のバック・ミュージシャンを務めるのが、まだYMOを結成する前の高橋幸宏(Ds)と

坂本龍一(Key)、はたまたパーカッションは、日本の第一人者でもある斎藤ノブ錚々たるメンツを

揃えてレコーディングされた

特にドラマーは高橋幸宏以外にも、村上ポンタ秀一、つのだひろ、藤井章司といったトップクラスの

ミュージシャンを起用している

だからというわけではないが、" 時間よ止まれ "の楽曲の完成度は高く、文字通り数十年たった今でも

イントロの段階で格段が違い、まったく色褪せない輝きを伴っている

 

上述通り、タイアップが珍しい中、単に耳馴染みがよいだけではヒットは狙えない中、しかもまだ

" ロック=不良 "のイメージがつきまとう中、ハイ・クオリティかつ極上のビーチ・サイドのラヴ・ソング

をブチかましてきた矢沢永吉は確信犯である

このアルバムは、ジャケットから彷彿されるようなR&Bは鳴りを潜め" 時間よ止まれ "に代表される

アダルト・オリエント・ミディアム・スローなナンバーをメインに構成されている

超一流ミュージシャンをバックに従え、このアルバムはオリコン初登場1位を記録し、矢沢永吉

歌手長者番付でもトップに躍り出る

日本歌謡界に燦然と輝く金字塔を打ち立て、ソロ・デビュー直後にガラガラの客席を目のあたりに

ライヴを行った長崎佐世保でのリベンジはすっかり果たしたにもかかわらず、当時の矢沢永吉

相変わらずの" 矢沢節 "をかましながらも、どこか謙虚だった

掴んだ夢が、追いかけてきたころの情熱の対価に相応しくないと感じた矢沢永吉は、きっと次の夢を

描いていたに違いない

このあと、残り2枚の作品を国内で発表こそするが、1980年移籍、渡米を控えたこの時点ですでに

海外を視野に入れていたことは想像するに難しくない

このアルバム発表当時、まだ29歳の矢沢永吉

早すぎる上単なるハングリー精神の言葉とやらでは説明できない驚異のストイックさに脱帽したものだ