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Ultimate Music Album - 極 -


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Carlos Santana - Love Devotion Surrender:魂の兄弟たち -

Carlos Santana & Mahavishnu John McLaughlin
" Love Devotion Surrender - 魂の兄弟たち - "

 

アメリカで生まれたのではないジョン・マクラフリンカルロス・サンタナが、アメリカの60sを体験

して、同じインドのグルに師事したことで、この" 魂の兄弟たち "ができた

 

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§ Recorded Music §
1 A Love Supreme - 至上の愛
2 Naima - ネイマ
3 The Life Divine - 神聖なる生命
4 Let Us Go into the House of the Road - 神の園へ
5 Meditation - 瞑想

§ Band Member §
Carlos Santana - カルロス・サンタナ( G )
Mahavishnu John McLaughlin - ジョン・マクラフリン( G )
Khalid Yasin - カリッド・ヤンシ( Key )
Doug Rauch - ダグ・ローチ( B )
Billy Cobham - ビリー・コブハム( Ds )
Don Alias - ドン・アライアス( Ds )
Jan Hammer - ヤン・ハマー( Ds )
Armando Peraza - アーマンド・ペラーザ( Per )
Maicheal Shrieve - マイケル・シュリーヴ( Ds )

  

魂の兄弟たち(期間生産限定盤)

魂の兄弟たち(期間生産限定盤)

 

 

ジョン・マクラフリンは1942年1月4日、イギリスのヨークシャーに生まれ、1960年初頭にロンドンに

出てからは、エリック・クラプトンジンジャー・ベイカーらと共演した

1969年にニューヨークに居を移してからは、トニー・ウィリアムスのライフ・スタイルに参加し、この後

マイルス・デイビスの" イン・ザ・サイレント・ウェイ " " ビッチエズ・ブリュー " " ジャック・ジョン

ソン "といったレコーディングに抜擢され一躍スターになる

導師からもらった名" マハビシュヌ "を冠したマハビシュヌ・オーケストラを結成したのは1971年のことで

1973年の解散まで、このバンドは世界各国で絶賛を浴びた

第1段の" 内に秘めた炎 "は、ジャズかロックかと大論争を巻き起こした末、マハビシュヌ・オーケストラ

は1972年度のダウン・ビート誌のジャズとポップの2つのジャンルで制覇した

リーダーのジョン・マクラフリンもギターの部門で1位に輝いていた

このアルバムが制作された1972年は、ジョン・マクラフリンにとってひとつの絶頂期だった

カルロス・サンタナはデビューアルバム" サンタナ "、2nd" 天の守護神 "、3rd" サンタナⅢ "とアルバムを

発表し、2枚連続で全米1位の快挙をやってのけた

ところが、カルロス・サンタナの個性が音楽的にも個人的にも著しい発展をみせたその時期に、グループ

の主要メンバーが相次いで脱退

新生サンタナの顔が揃うのが1972年の10月だから、このアルバムをレコーディングしていたころの

サンタナは、やはり絶頂期にあり、そしてまた精神的・音楽的に新たなるものを模索した時期にあったと

いえる

 

 

1970年に一度、ニューヨークですれちがったジョン・マクラフリンカルロス・サンタナが再び顔を

合わせたのが1972年

スリ・チンモイというグルの同じ教えを信ずるものとして" 兄弟 "は邂逅を祝った

また、スリ・チンモイも2人に共演作を作ることを強く勧めたという

2人は、祈りと神への感謝をあらわすアルバムをどんなものにするか幾度となく話し合い、ジョン・

コルトレーンにそのアイディアを借りることにした

ジョン・コルトレーンが名作" 至上の愛 "を神に捧げたように、ジョン・コルトレーンの" 至上の愛 "を

アルバムに取り上げることで、2人への神への感謝としようというのである

そこで、このアルバムには" 至上の愛 " " ネイマ "というジョン・コルトレーンの残した名曲2曲と、ジョン

マクラフリン作の" 神聖なる生命 " " 瞑想 "、そしてトラディショナルの" 神の園へ "を2人がアレンジした

ものが収められることになった

 

ジョン・コルトレーン組曲" 至上の愛 "は、このアルバムではジョン・マクラフリンが右、カルロス・

サンタナが左のチャンネルから躍り出る壮絶なギター・バトル曲となった

アコースティックで綴られる美しい" ネイマ "から" 神聖なる生命 "へと曲が進むとマクラフリンとカルロ

スのギターは、お互いにひとつになって極みに登りつめていく

" 神の園へ "の冒頭のカルロス・サンタナのソロは特筆モノであり、彼の生真面目で若い理想が伝わって

きて痛々しいほどそれは眩しい

コンガを始め、パーカッション陣の軽めのリズムが楽しさを添えているので、やっと息がつけるほどだ

" 瞑想 "での静かなクロージングは、清明な余韻をそっとおいていく

このアルバムを現代に引き寄せて聴くことは、1960年代に若者たちが反旗を翻したことが、まだ未解決

のままだということを思い起こさせる

そのことの前では、2人の変貌はごく自然な流れとして難なく受け入れられる

でも" 魂の兄弟たち "でジョン・マクラフリンカルロス・サンタナがぶつけてきた真摯な祈りは、今こそ

忘れたくない、音楽への感謝、ラディカルとは、平和とは、祈りとは…