1990年代のロック・ニュー・ジェネレーションを疾走
リチャード・マークス - 1963年9月16日ジャズ・ピアニストであり、コマーシャル・シングルの作曲家
プロデューサーでもある父親のディックと、コマーシャル・ソングの歌手をしている母親ルースの間に
生まれる
「 僕はレコーディング・スタジオで育ったといってもいいよ 生まれたときから母と一緒にスタジオに
入っていたんだからね 母の歌うコマーシャル・ソングが僕の子守唄がわりだった 今思うと父からは
R&Bを、母からは音楽のテイストを受け継いたんじゃないかな 」
そんな彼が、両親の影響でコマーシャル・ソングを歌い始めたのは5歳のとき、曲を作り始めたのは
17歳のころから
しかし、それがすぐに認められたわけではなく、書き溜めてはデモ・テープを作り知り合いに聴いて
もらうといった日々が続く
§ Recorded Music §
1 Nothin' You Can Do About It - ナッシン・ユー・キャン・ドゥ・アバウト・イット
2 Satisfied - サティスファイド
3 Angelia - アンジェリア
4 Too Late to Say Goodbye - トゥー・レイト・トゥ・セイ・グッバイ
5 Right Here Waiting - ライト・ヒア・ウェイティング
6 Heart on the Line - ハート・オン・ザ・ライン
7 Living in the Real World - リアル・ワールド
8 If You Don't Want My Love - イフ・ユー・ドント・ウォント・マイ・ラヴ
9 That Was Lulu - ルル
10 Wild Life - ワイルド・ライフ
11 Wait for the Sunrise - ウェイト・フォー・ザ・サンライズ
12 Children of the Night - チルドレン・オブ・ザ・ナイト
- アーティスト: Richard Marx
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たまたまその内の1本がコモドアーズを抜け、ソロ・アルバムの計画を練っていたライオネル・リッチー
の注意を惹き、彼の誘いを受けて、18歳のときに生まれ故郷のシカゴから単身ロサンゼルスへ
バック・ヴォーカリストとして初めて参加したのが、彼のファースト・ソロ・アルバム" ライオネル・
リッチー "にテイクされている" ユー・アー "だった
この後、ケニー・ロジャースの" ホワット・アバウト・ミー "と" クレイジー "を彼とともに共作、
これがきっかけとなって一躍ソングライターとしても注目を浴びることになる
ほかにもシカゴ、フィリップ・ベイリー、デュレル・コールマン、ヴィクセンなどに曲を提供、1986年
23歳のときにマンハッタン・レコードと契約し、翌年デビューアルバム" リチャード・マークス "を
発表、4枚のビッグ・ヒット・シングルとともに頂点を極めた
そんなリチャード・マークスのセカンド・アルバム" リピート・オフェンダー "
このアルバムに収められているほとんどの曲は、ツアー先で書かれたもので、ライヴのエネルギーを
そのまま曲に注ぎ込んだためか、力強さを内包した曲が目立つ
一瞬の静寂を、まるでスティーヴ・ルカサーのソリッドなギターが引き裂くように始まるのが" ナッシン
ユー・キャン・ドゥ・アバウト・イット "、そこにマイク・ベアートとジョン・ピアスのタイトな
リズム隊が加わり、さらにマイケル・オマーティアンのキーボードがアクセントをつけていく
この曲はリチャードのソウルフルな歌声が印象的
全米でのファースト・シングル・カット曲" サティスファイド "「よりハードなアルバムにしたかった 」
という彼の言葉を証明するかのような、エッジの効いたドライビング・チューン、サキソフォンを
フィーチャーしたラヴ・ソング" アンジェリア "、そしてこのアルバムの聴きどころともいえる2曲が続き
荒々しいギターのリフが次の" ライト・ヒア・ウェイティング "に溶けいるように消え、それを受けて
アコースティック・ギターの音が重なりバラードが始まっていく
計算されつくしたとても感動的な流れだ
プロデュースは前作同様、デヴィッド・コールとリチャード・マークス
その結果選ばれたのが次のミュージシャンたちだ
ギターは上述したとおり、スティーヴ・ルカサーやマイケル・ランドー、ブルース・ガイチ、ドラムス
にはジョン・キーンやマドンナの" トゥルー・ブルー "などで叩いていたジョン・ロビンソン、ベースは
ランディ・ジャクソンや元アイアンホースのジョン・ピアス、オルガンにリトル・フィードのビル・
ペイン、コーラスにシカゴのビル・チャップリンや愛妻のシンシア・ローズ…といった豪華な面々が
一堂に会すことになった
テイクされている曲は、ほとんどがリチャード・マークスのオリジナル、どれも聴く者の心を昴ぶらせ
揺さぶる曲ばかり、今更彼のソング・ライティングの才能に感嘆させられる