Deliver Great Music

Ultimate Music Album - 極 -


== Sponsord Link ==


Emerson,Lake & Palmer - TARKUS:タルカス -

架空の怪獣" TARKUS "をコンセプトにした大作
Emerson,Lake&Palmer初期の代表作のひとつ

 

このアルバムは、天才キーボード奏者キース・エマーソン=( クラシックやジャズに精通している )が

シンセサイザー=ミニ・モーグを駆使して、架空の動物=タルカスを描いたコンセプト・アルバムである

インスト部分でハモンド・オルガンをパーカッシブに演奏するのがキースの個性で、よりロック・タッチ

な部分がすごく心地が良い

当時単音しか出なかった時期のミニ・モーグ、これを最大限に生かした作品になっている

キースの時代を切り裂く鋭利なナイフのようなハモンド・オルガンの音色、いつまでも色褪せること

なく、このアルバムでキースのキーボード奏者としての評価が世界中でトップであると決定的なものと

なった記念碑的なアルバムでもある

 

f:id:freedom126:20181129143626j:plain

§ Recorded Music §
1 Tarkus - タルカス
 ⅰ) Eruption - 噴火 ⅱ) Stones of Years - ストーン・オブ・イヤーズ
 ⅲ) Iconoclast - アイコノクラスト ⅳ) Mass - ミサ聖祭
 ⅴ) Manticore - マンティコア ⅵ) Battlefield - 戦場 ⅶ) Aqatarkus - アクアタルカス
2 Jeremy Bender - ジェレミー・ベンダー
3 Bitches Crystal - ビッチ・クリスタル
4 The Only Way - ジ・オンリー・ウェイ
5 Infinite Space ( Conclusion ) - 限りなき宇宙の果てに
6 A Time and a Place - タイム・アンド・プレイス
7 Are You Ready Eddy? - アー・ユー・レディ・エディ

§ Band Member §
Keith Emerson - キース・エマーソン( Key )
Greg Lake - グレッグ・レイク( Vo,B,G )
Karl Palmer - カール・パーマー( Ds )

  

Tarkus

Tarkus

 

 

NHK大河ドラマ『 平 清盛 』で挿入歌として使われてから、このアルバムに注目が集まったが、番組の

リアレンジからこのアルバムを" クラシック - 現代音楽 "の" ロック版 "みたいな先入観を持たれたら

残念な気がする

アルバム・タイトルの" タルカス "とは、怪獣好きのキースが" あるとき閃いた "という

アルマジロのような甲殻を持ち、戦車と一体化した生物で、この生物が暴れまわるが最後マンティコア

尻尾の毒針に刺されて海に帰るというストーリーを音楽化、組曲にしたもので、アルバム・ジャケット

ではこのストーリーがイラストになっている

このアルバムで彼らは徹底的にエレクトリックにこだわり、ムーグ・シンセの可能性を追求している

ようにも感じられるし、ムーグの可能性を用いてエレクトリック・ストーリーを作り上げるという

テーマに挑戦し成功している

 

 

タイトル曲" タルカス "は7パートに分かれた20分の長大な組曲キース・エマーソンのキーボード・

ワークが縦横無尽に炸裂し、リズム面での緩急のつけ方やドラマティックな構成がデビュー作以上に

プログレッシブ・ロックとしての美学を感じさせる

ムーグ・シンセを導入したことでハモンド、ピアノというそれぞれの異なる音を使い分けサウンド

幅が大きく広がっている

特にキースのキーボード演奏は鬼気迫るという感じで、これを手弾きで再現できるキーボード・

プレイヤーはもう現れないと思う

シンセやオルガンといった" 軽い "鍵盤をピアノと同じように叩くように演奏することで得られる独特の

うねるような躍動感というものが、このアルバムからは随所に感じることができる

 

このアルバムはプログレッシブ・ロックの大作を丸ごとオーケストラの楽曲にアレンジして演奏しようと

いう野心的な試みでもあった

プログレ的な傾向を持つ3つのクラシック作品が配された構成になっていて、コンセプトも明確に

なっている

多少アンサンブルやフォルテシモ( 爆音 )の連続に、生真面目なクラシック・ファンは眉をひそめる

かもしれないが、堅いことはいわず楽しんで聴くのが正解だと思う

ハモンド・オルガンの音がマリンバに置き換えられていたりと編曲の妙を発見するのも一興、怖いもの

みたさで買ったプログレ・ファンにも賛否はあると思うが、なかなか面白い仕上がりになっているし

このチャレンジに対して作曲者のキース・エマーソンも大変好意的なコメントを寄せたとのことである

  

freedom126.hatenablog.com