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Ultimate Music Album - 極 -


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SANTANA - Caravanserai:キャラバンサライ -

SANTANAの初期の集大成ともいうべき最高傑作アルバム

サンタナが1972年に発表した異色作にして傑作

感情ありったけ込めたカルロス・サンタナのギター、扇状的なパーカッションはそのままに、トータル・

コンセプトに基づいたドラマティックかつプログレッシブな展開が素晴らしい

アルバム・ジャケットに砂丘を思わせるスケールの大きなアンビエイト感あるサウンドからラテン・

ロック全開にフィナーレまで息もつかせないスリリングな展開

アルバムの大半がインストゥルメンタルで、ヴォーカル・パートが控えめになっているから、サンタナ

情熱のギターを味わうことができる

 

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§ Recorded Music §
1 Eternal Caravan of Reincarnetion - 復活した永遠なるキャラバン
2 Waves Within - 躍動
3 Look Up ( to See Wha't Coming Down ) - 宇宙への仰視
4 Just in Time to See the Sun - 栄光の夜明け
5 Song of the Wind - 風は歌う
6 All the Love of the Universe - 宇宙への歓喜
7 Future Primitive - フューチャー・プリミティブ( 融合 )
8 Stone Flower - ストーン・フラワー
9 La Fuente Ritmo - リズムの架け橋
10 Every Step of the Way - 果てしなき道

§ Band Member §
Carlos Santana - カルロス・サンタナ( G )
Gregg Rolie - グレッグ・ローリー( Vo,Key )
Neal Schon - ニール・ショーン( G )
Doug Rauch - ダグ・ローチ( B )
Micheal Shrieve - マイケル・シュリーヴ( Ds )
Jose 'Chepito' Areas - ホセ・チェピート・アリアス( Per )
James 'Mingo' Lewis - ジェイムズ・ミンゴ・ルイス( Per )
Armando Paraza - アルマンド・ペラーサ( Per )
Tom Costor - トム・コスター( Key )

 

Caravanserai

Caravanserai

 

 

サンタナの長いキャリアの中でも完成度の高いコンセプト・アルバムであり、その官能美の極致とも

いうべきインプロヴィゼーションは、リリース当時まさにロック・シーンを震撼させたものだった

しかし、その完成度とは別にグループ自体は内紛が起きてレコーディング中に解散、従ってこのアルバム

は旧サンタナ・バンドとニュー・サンタナ・バンドのメンバーが入り混じった形でレコーディング

されている

解散の原因に関しては実にさまざまな憶測が飛び交じった

リーダーであるカルロスのワンマン説、マネージャーとの金銭トラブル…しかし、実際のところは

カルロスのスリ・チンモイへの傾倒、宗教色の増大を嫌ったメンバーが脱退したというのが真相だった

 

 

Song of the Wind

Song of the Wind

  • provided courtesy of iTunes

 

この" キャラバンサライ "は初期3作とは比べものにならないほどの完成度だ

特に" 復活した永遠なるキャラバン "から" 宇宙への歓喜 "はすべてが繋がっていて、ひとつの壮大な

ドラマを繰り広げている

そんな中での" 風は歌う "は確かにカルロスとニール・ショーンの見事なコラボレーションが聴ける傑作

だが、全編にわたって駆け巡るパーカッションの音の洪水、これがこのアルバムの最大の聴きどころだ

特にラストの9分を超える" 果てしなき道 "では演奏者全員の" 狂気( 狂喜 )"が満ちあふれた楽曲である

チェピート・アリアス、アルマンド・ペラーサ、マイケル・シュリーヴといったリズム隊の面々がかなり

の主導権でアルバムを制作したのではないかと想像させる

そしてオーケストラをバックに配してのカルロスのギターが冴えわたる

とにかく天地を揺るがすようなダイナミックな演奏と、バラード曲で粘りつくような太くて官能的な

ギターは、ほかのギタリストにはない独自の音空間を構築している

決して目新しいことをやっているわけではないし、創造性に飛んだサウンドでもないと思うが、この

密度の濃い濃密なサウンドの上で繰り広げられる変幻自在なギター・プレイを聴くと、ほかのギタリスト

の奏でる音楽がやけに小さく感じてしまうから不思議だ

 

結局グループを脱退したのはグレッグ・ローリー、デヴィッド・ブラウン、マイケル・カラベロ、

ニール・ショーンの4人、そして準メンバーとして活躍していたコーク・エスコヴェートらだった

そして知っての通り、グレッグ・ローリーニール・ショーンの2人はジャーニーを結成することに

また、コークは自らのグループ、アステカを結成する

ともあれ、この" キャラバンサライ "で聴かれるカルロスの崇高とも思える透明感あふれるギターを中心に

した緊張みなぎるインプロヴィゼーションの極みはまさに見事に尽きる

全10曲とはいえ、メドレー化されていて川の流れのごとく千変万化、遂一表情を変えていくスリリングな

演奏ぶりこそ最大の魅力といえる

上述したようにヴォーカル・パートは全編を通してほとんど無いに等しく、そして全体の壮大な

コンセプトを補足する役割でしかないようだ

  

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