Billy Joelにとって初のライヴ・アルバム
1980年のアメリカ・ツアーで録音した音源を使用
当時、ビリー・ジョエルが長いこと念願していたものができ上がった
100%満足がいくものでなければ、発表しても意味がないといっていたビリー・ジョエル
1978年、彼がニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで初の凱旋公演をやるので、全世界から
ジャーナリストを集めて記者会見が行われ、その席上でビリーは、いつの日かライヴ・アルバムを作るの
が夢だと語っていた
それも普通のコンサートの実況盤ではなく、ライヴならではのものを作りたいという
彼はまた、気に入っていながらセッション・マンとスタジオ録音では思いが充分に伝わらなかった
昔の曲を、自分のバンドと一緒にやってみたいともいっていた
この2つの願いがドッキングしたのがこの" ソングズ・イン・ジ・アティック "は" ストレンジャー "以降
の作品は1曲も入れない幻の" コールド・スプリング・ハーバー "から何曲か入れるつもりとのこと
だった
§ Recorded Music §
1 Miami 2017 ( Seen the Lights Go Out on Broadway ) - マイアミ2017
2 Summer,Highland Falls - 夏、ハイランドフォールズにて
3 Streetlife Sereader - 街の吟遊詩人は…
4 Los Angelenos - ロサンゼルス紀行
5 She's Got a Way - シーズ・ガット・ア・ウェイ
6 Everybody Loves You Now - エブリバディ・ラヴズ・ユー・ナウ
7 Say Goodbye to Hollywood - さよならハリウッド
8 Captain Jack - キャプテン・ジャック
9 You're My Home - 僕の故郷
10 The Ballad of Billy the Kid - さすらいのビリー・ザ・キッド
11 I've Loved These Days - 楽しかった日々
§ Band Member §
Billy Joel - ビリー・ジョエル( Vo,Key )
Liberty DeVitto - リバティ・デビート( Ds )
Doug Stegmeter - ダグ・ステグメーヤー( B )
Russell Javors - ラッセル・ジェバース( G )
David Brown - デヴィッド・ブラウン( G )
Richie Cannata - リッチー・カナータ( Sax,Fl )
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ビリーのステージの素晴らしさは、スタジオとは違う…彼の理想は、ステージのエネルギーと興奮を
そのままレコード化することで、その望みを果たすことになる
彼が長年うずうずしながら辛抱強く練り上げてきたものが一気に吹き出している
バンドのメンバーもそうで、ビリーと一緒に俺たちもいつの日か必ずレコードに残したいと、手ぐすね
引いて待っていた
リバティの叩き出すパンチ、ダグのベースがうねり、デヴィッドのギターも目一杯叫ぶ、ラッセルの
リズムもカッカと燃えれば、リッチーのサックスもこよなく美しく、ビリーと対をなして白熱の歌を
歌っている
1980年6月~7月のサマー・ツアー期間中に録音し、場所はマジソン・スクエア・ガーデンに始まり、
ワシントンのビシュー、ミネソタのセント・ポール・シビック・センター、コネチカットのパラダイス
クラブ、ミルウォーキーのミルウォーキー・アリーナ、フィラデルフィアのスペクトラム、シカゴの
ホライズンと会場もさまざまだ
これには理由のあることで、フィラデルフィアからヒットし始めた" キャプテン・ジャック "はスペクト
ラムで、" マイアミ2017 "はどうしてもニューヨークという具合に、すべてが綿密に実行されている
のにも驚かされる
テイクされている11曲の曲目はビリーの初期の作品ばかり、まさに" Songs in the Attic "( 屋根裏部屋に
しまいこまれていた歌 )というタイトルのふさわしく、初期の4作からとられている
" コールド・スプリング・ハーバー('71) " " ピアノ・マン('73) " " ストリートライフ・セレナーデ('74) "
" ニューヨーク物語('77) "だが、この次に" ストレンジャー "がリリースされるわけで、それに先立つ
アルバムでもビリーがいかに並外れた才能の持ち主であったかが改めて感じることができる
このライヴに来た観客には、ビリーの古い曲をよく知らず最新曲であるかのように反応した者もいるとか
アルバムジャケットのふざけかたまでビリー・ジョエルらしい
開けっ放しのアップライト・ピアノに楽譜がのっかっている屋根裏部屋へ懐中電灯をつけてしのんでいく
ビリーの姿を移したジャケット、おばけ文字で書かれた" Songs in the Attic "というタイトル、子供時代の
思い出の写真の散りばめ方など、ビリーは装幀までやっている
かつて例を見ない真面目な興奮の渦巻く" 音 "と、遊びまくっているジャケット、これはビリー・
ジョエルが驚嘆すべき大スターにして、いかに男の子であるかを示していておもしろいし、まさに楽しさ
抜群の堂々たる男の子ぶりだ
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