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Ultimate Music Album - 極 -


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FOCUS " FOCUS Ⅲ:フォーカスⅢ -

フォーカスの人気を不動のものにした
傑作3rdアルバム" FOCUS Ⅲ "

 

" ムーヴィング・ウェイヴス "を受けてのサード・アルバムということもあって、この" フォーカスⅢ "は

前作の流れをくむ作品傾向を示しているが、大きな変化として挙げる点があるとすれば、それはシリル

ヘイヴァーマンズに代わって、バート・ルイターがベース奏者に就いたことだろう

直後にソロ・デビューしたことからもわかるように、シリルはソングライター志向が強く、一方のバード

はタイトなリズムを得意とする典型的なプレイヤー・タイプということができる

したがってフォーカスをポップな楽曲の中で高度なプレイを軽々と決めるグループと定義づけるなら

このアルバムは、初めてメンバー全員の方向性が本当の意味で一致した作品だったといえるかもしれない

 

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§ Recorded Music §
1 Round Goes the Gossip - ラウンド・ゴーズ・ゴシップ
2 Love Remembered - ラヴ・リメンバード
3 Sylvia - シルヴィア
4 Carnival Fugue - カーニヴァル・フーガ
5 Focus Ⅲ - フォーカスⅢ
6 Answers? Questions? Questions? Answers! - アンサーズ?クエッションズ?・クエッションズ?アンサーズ!
7 Anonymus Ⅱ ー アノニマス
8 Elspeth of Nottingham - エルペス・オブ・ノッティンガム
9 House of the King - ハウス・オブ・ザ・キング

§ Band Member §
Jan Akkerman - ヤン・アッカーマン( G )
Thijs Van Leer - テイス・ヴァン・レーン( Vo,Key,Flute )
Bert Ruiter - バート・ルイター( B )
Pierre Van Der Linden - ピエール・ヴァン・リンデン( Ds )

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その特色は、1曲目の" ラウンド・ゴーズ・ゴシップ "に早くも如実に現れている

唐突とも思えるほどさり気なく始まるこの曲は、引き締まったリズムの上を目の覚めるような展開が

パッセージのギターとオルガンが駆け回るパートと、叙情的なスロー・パートとの緩急自在な展開が

印象的で、謎めいたテイスのオペラ風スキャットとの絡みも含め、非常に構築度の高い演奏となっている

続く" ラヴ・リメンバード "は、スピード感あふれる前曲から一転して、透明感あふれるアコースティック

ギターと穏やかなフルートが織りなす幻想的なインストゥルメンタルの小品

このアルバムが発表されたのと前後してソロ活動を開始したアッカーマンの、テイストはまた微妙に

異なるヨーロッパ古典音楽への関心のほどを窺わせるオリジナル作品、このほか彼の趣味性を反映させた

曲としては" エルペス・オブ・ノッティンガム "があるが、こちらはさらに本格的にリュートを用いた

演奏を繰り広げている

 

 

Anonymus Two

Anonymus Two

  • Focus
  • ロック
  • provided courtesy of iTunes
 

 

" 悪魔の呪文 "と並ぶ彼らの代表作" シルヴィア "は3曲目に登場、彼らの中でもとりわけシングル向きと

いえそうな3分半ほどの曲で、アッカーマンのオーソドックスなリフ、どこかノスタルジックな感覚を

呼び覚ますメロディなど、とにかくキャッチーでポップなムードがスッキリとまとめ上げられている

あたりも、彼らの正確無比なテクニックに負うところが大きいだろう

" フォーカスⅢ "と" アノニマスⅡ "がファースト・アルバム収録曲の続編ということもあり、さらに

象徴的になっている

異なるアルバムに同じテーマを登場させるのはプログレッシブ・ロックの常套的な手法だが、ここでも

彼らは、ファースト発表時と比べて技術的にもアイディア的にも大きく飛躍した演奏を聴かせ、中でも

総演奏時間26分以上という大作" アノニマスⅡ "はルネッサンス音楽調のクラシカルなフレーズを素直に

生かしたルーズなオリジナルから一転、粒ぞろいのフレーズが織りなす直線的な演奏でいかにも70年代

らしいモダンな感覚を引き出し、とりわけテクニック面での進化が顕著なアルバムのトータル・イメージ

を決定づけている

 

" アンサーズ?クエッションズ?… "も、コンテンポラリーなファンキー・クロスオーバー・サウンド

大きく傾いているという意味では、このアルバムの中で特に重要な位置を占める作品で、アッカーマン

とアグレッシヴなベースを弾きまくるなど、作曲と演奏それぞれの面でバート・ルイターの貢献度が

高いのもこの曲で、タイトルはそんな2人のパートナー・シップを暗示しているのか…順当にみていけば

やはりファーストよりもセカンドやこのサードのほうが、傑作と呼ぶにふさわしいアルバムとなっている

こうして1972年に発表され、テクニカルな側面を極めた" フォーカスⅢ "は各国で絶賛され、前作

ほどのセールスは上げられなかったものの、それでも全英6位、全米で35位、シングル・カットされた

" シルヴィア "は全英4位と健闘した

それを受けてメロディ・メーカー誌でもグループがベスト・インターナショナル・ホープ・フォー・1973

アッカーマンがギタリスト部門のリーダーズ・ポールを受賞し、ニュー・ミュージカル・エクス

プレス誌ではザ・ホッテスト・バンドにも選ばれている

 

III

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