あふれるようなPhilip Baileyのファルセット・ヴォイスとコーラス
ソロ・セカンド・アルバム" Chinese Wall "
アース・ウインド&ファイアーのヴォーカリストで、中心メンバーでもあるフィリップ・ベイリーの
ソロ・セカンド・アルバム
このアルバムでは80年代ポップスを代表する英国ミュージシャン、フィル・コリンズをプロデューサーに
抜擢して成功を収めることになった
フィル・コリンズとデュエットした" イージー・ラヴァー "は、1980年代の空気をヴィヴィットに
感じさせ全米チャート2位まで上昇、日本でもラジオやディスコを中心に大ヒットした
コマーシャルなポップ・ソング作りのうまいフィル・コリンズとのコラボだったので、バック・ミュージ
シャンはエリック・クラプトン・バンドと同じ布陣、このアルバムはそうした経緯でゴールド・アルバム
にもなった
§ Recorded Music §
1 Photogenic Memory - フォトジェニック・メモリー
2 I Go Crazy - アイ・ゴー・クレイジー
3 Walking on the Chinese Wall - チャイニーズ・ウォール
4 For Every Heart That's Been Broken - フォー・エヴリー・ハート
5 Go - ゴー
6 Easy Lover - イージー・ラヴァー
7 Show You the Way to Love - 愛を見つめて
8 Time is a Woman - タイム・イズ・ア・ウーマン
9 Woman - ウーマン
10 Children of the Ghetto - チルドレン・オブ・ザ・ゲットー
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この時代はMTVの影響かファンク、プログレ、ジャズ、ハード・ロック、エレクトロ・ポップといった
あらゆるジャンルの音楽が、ポピュラー・ミュージックを中心としたクロスオーバーした時代でもあった
イエスやジェネシスがポップになったり、アース・ウインド&ファイアーがエレクトロ・ポップの
路線に触れたり、マイケル・ジャクソンがジャンルを超越して独自の音楽性を確立したりと実にカオスの
時代であった
ジャンルをどの位置にするか難しいこの" チャイニーズ・ウォール "だが、不思議な魅力も湛えていて
ソウル・エスニックさとポピュラーの両面を併せ持っている
アース・ウインド&ファイアーとは違ったカラーを打ち出していて興味深く、ファルセットではなく
地声で歌っているナンバーもあり、新基軸を打ち出そうとしている意欲的な作品である
プロデューサーでタッグを組んでいるのも、ジェネシスのフィル・コリンズというのも異色でフィル・
コリンズに至っては、このアルバムでドラムも叩き、ベースはネーザン・イーストだ
" フォトジェニック・メモリー "や" タイム・イズ・ア・ウーマン "はジェネシス的な雰囲気から始まる
エレクトロ・ポップ・ナンバーで、フィリップ・ベイリーの地声を聴くことができる
" チャイニーズ・ウォール "は、突然チャイニーズ・フレーバーのナンバーになっていて、不思議な魅力
を持ち、" フォー・エヴリー・ハート "はフュージョン・テイストの美しいバラード曲…
このアルバムのジャンルが、どのジャンルになるかわからないことに納得できる
フィリップ・ベイリー、フィル・コリンズ、ネーザン・イーストの共作" イージー・ラヴァー "は、当時
ヒットしたナンバーで、フィル・コリンズがプロデュースだけでは我慢できずデュエットまでした
ナンバー、シンプルながらギターのリフがとてもよい
アース・ウインド&ファイアーのアルバムにテイクされてもおかしくない極上のバラード" 愛を
見つめて "のファルセット・ヴォイスはホントに美しい
パワフルなファルセットがフィリップ・ベイリーの得意技で、アップ・テンポもこなせる柔軟性もこの
アルバムでアピールしているが、商業的にはフィリップ・ベイリーのピーク…
フィリップ・ベイリーの声色、小気味よいパーカッション、優しいコーラス、メロディの繰り返しと
バブル時代に突入前の時代が蘇る
シンセ・ファンク" " ススーディオ "のころのフィル・コリンズ "ポイ作りは否めないが…