日本でもお馴染みBon Joviのヴォーカル
Jon Bon Joviのソロ第1弾" Blaze of Glory "
映画『 ヤングガンⅡ 』のサントラ的意味合いを持つアルバムではあるが、全米を圧巻した" ニュー・
ジャージー "ツアーの後に作成されたジョン・ボン・ジョヴィのファースト・ソロアルバムである
なぜソロ・アルバムになったか、上述したようにこの時期は2年にわたるワールド・ツアーを終えた
ばかりで、バンドとしての動きが一切ないタイミングであったし、バンド内の状況も決して良好とは
いい難い状況だったのもあり、それもあってジョンはソロという" もう一つの手段 "を試したんだと思う
楽曲自体はすべてジョンひとりで書かれたもの、メロディ・センスはさすがである
アルバム全体に過酷なツアーから開放されたせいか、伸び伸びと歌い上げている
シングル・カットされた" ブレイズ・オブ・グローリー "のPVは、当時ライヴ・シーンをメインにした
ボン・ジョヴィのそれとは違い、ジョン1人が山の頂上で歌い上げるという味わい深い作品になっている
§ Recorded Music §
1 Billy Get Your Guns - ビリー・ゲット・ユア・ガンズ
2 Miracle - ミラクル
3 Blaze of Glory - ブレイズ・オブ・グローリー
4 Blood Money - ブラッド・マネー
5 Santafe - サンタフェ
6 Justice in the Barrel - ジャスティス・イン・ザ・バレル
7 Never Say Die - ネヴァー・セイ・ダイ
8 You Really Got Me Now - ユー・リアリ・ガット・ミー・ナウ
9 Bang a Drum - バング・ア・ドラム
10 Dyin' Ain't Much of a Livin' - ダイン・エイント・マッチ・オブ・ア・リヴィン
11 Guano City - グアノ・シティ
§ Back Member §
Jon Bon Jovi - ジョン・ボン・ジョヴィ( Vo )
Kenny Aronoff - ケニー・アロノフ( Ds )
Randy Jackson - ランディ・ジャクソン( B )
Waddy Wachtel - ワディ・ワクテル( G )
Aldo Nova - アルド・ノヴァ( G )
Benmont Tench - ベルモント・テンチ( Key )
サントラ盤的なジャケットだが、あくまでも" Inspired by the Film "なので、内容は良質なアメリカン
ロックである…ジャケットで損をしているのは否めないが
プロデュースは、ダニー・コーチマーとジョン・ボン・ジョヴィの共同で、参加メンバーは実は玄人
好みの凄いミュージシャンだったりするところがこのアルバムのキモ、そして何といってもジェフ・
ベックがほぼ全曲に参加し、ソロを聴かせてくれる豪華さ、ジェフ・ベックが参加していることを
知らない人も多いのではないか
アルバムはとにかくジョン・ボン・ジョヴィが主役なので過度な期待はいけないが、ジェフ・ベックの
セッション・ワークとしては重要なアルバムといっていいだろう
アメリカン・ロックのプロフェッショナルなミュージシャンたちが( イギリスとカナダ含 )作りあげた
実はとっても重要なアルバとなっている
音楽性は、オーガニックなアメリカン・ロックになっている
フォーク・ブルース・カントリーなどアメリカン・ルーツ音楽を多分に含んでおり、まるでアメリカの
大地の臭いがしてくるようなアルバムである
このアルバムでは、" ブレイズ・オブ・グローリー "が全米1位を獲得したことで有名だが、" ブラッド・
マネー " " サンタフェ " " ジャスティス・インザ・バレル "の流れや、" ダイン・エイント・マッチ・オブ
ア・リヴィン "が心にしみていい…" 心の深いところを感動させてくれる "という感じ
ボン・ジョヴィ・ファンには" ウォンテッド・デッド・オア・アライヴ "、" ジーズ・ディス " " クラッ
シュ "の聴かせるタイプの曲が好きな人にお勧めであるし、ジェフ・ベック・ファンにもセッションと
しては秀逸なのでお勧めである
『 ヤングガンⅡ 』でビリーザ・キッドを演じているエミリオ・エステペスが自身の役のテーマ・ソング
として、ボン・ジョヴィの" ウォンテッド・デット… "の使用を申し出てきたが、結局ジョンは新曲を
用意し、映画のサントラが制作された
" ブレイズ・オブ・グローリー "が使われているだけで、後は映画とは無関係の全曲オリジナル・アルバム
ボン・ジョヴィと比べると多少ハード・ロック色が薄く全編聴きやすい印象、とにかく曲のクオリティが
高いので最後まで飽きない
" ブレイズ・オブ・グローリー "のような西部劇をイメージさせる曲はこの1曲だけで、あとはバラード
あり、アップ・テンポあり、アコースティックありと、ソロ・アルバムとしてはバランスのとれた1枚
当時の勢いを感じさせる名盤、今聴いても色褪せていない