穏やかなAOR、ちょっと切ない系の楽曲と手堅い演奏
夜中の首都高から見る繁華街の夜景を見ながらドライブしたい1曲
ポール・デイヴィス、この人のヴォーカルの素晴らしさは天性のものだろう
この声をセンス良く聴かせられると、もうお手上げである
その風貌からは想像もつかないような美声の持ち主であるポール・デイヴィス、これは彼の作品の中でも
数多くのシングル・ヒットを生み出した傑作です
当時ヒットした" '65 ラヴ・アフェアー "や" クール・ナイト "以外にも良い曲が多いが、改めて聴き直して
考えたのは、実は洗練された雰囲気とは裏腹にそのベースにはおそらくポール・デイヴィス自身が例えば
10代のころに愛聴してであろう50年代のポップスなどの影響が色濃く見え隠れするということ、そして
そのことがこのアルバムが長く聴き継がれていることの理由のひとつなのではないかということである
初めて聴いていから40年近くになるが、ウェスト・コーストの一連の作品ともどもまったく聴き飽きない
アルバムである
§ Recorded Music §
1 Cool Night - クール・ナイト
2 You Came to Me - ユー・ケイム・トゥ・ユー
3 One More Time for the Lonely - ワン・モア・タイム・フォー・ザ・ロンリー
4 Nathan Jones - ネイザン・ジョーンズ
5 Oriental Eyes - オリエンタル・アイズ
6 '65 Love Affair - '65 ラヴ・アフェアー
7 Somebody's Gettin' to You - サムバディズ・ゲッティン・トゥ・ユー
8 Love or Let Me Be Lonely - ラヴ・オア・レット・ミー・ビー・ロンリー
9 What You Got to Say About Love - ホワット・ユー・ゴット・トゥ・セイ・アバウト・ラヴ
10 We're Still Together - ウィーアー・スティル・トゥゲザー
1977年のシングル・ヒット" アイ・ゴー・クレイジー "が映画『 なんとなく、クリスタル 』の主題歌と
なり、日本でリバイバル・ヒットし一躍AOR系注目アーティストとなったポール・デイヴィス、そんな
時期にタイミングよくリリースされたアルバムが本作" クール・ナイト "であった
長年在籍してきたBang Recordを離れ、アリスタからリリースされた作品だが、本作からは" クール・
ナイト（ 全米チャート11位 ） " " '65 ラヴ・アフェアー（ 全米チャート6位 ）"という2曲のヒットが
生まれている
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従来のアルバム以上にポップ・ロック調のエッセンスが強調されているアルバムで、時代の流れだが
シンセ・サウンドも目立っている
やはり上述したヒットしたという2曲が目立つが、爽快メロウ・ミディアム" ユー・ケイム・トゥ・ミー "
素敵なメロウ・ポップ" サムバディ・ゲッティン・トゥ・ユー "、オリエンタル・メロウ" オリエンタル
アイズ "、ザ・スプリームスのカバー" ネイザン・ジョーンズ "あたりもお勧めである
ヒット・シングルを生んだアルバムにも関わらず、本作を最後にポール・デイヴィスは第一線から消えて
しまった…もしかしたら、チャート・アクションを意識したポップ路線は必ずしも本人が望んだ方向では
なかったのかもしれない
70年代を代表するAORシンガー、ポール・デイヴィスが1981年に発表したアルバムで、タイトル曲は
もちろん" '65 ラヴ・アフェアー " " オリエンタル・アイズ "などを収録
スウィート&アーヴァンなメロディ・ラインが満喫できる
1948年、南部ミシシッピ生まれ、1970年にデビュー、本作はアリスタに移籍してリリースされた通算
7作目で日本では" アイ・ゴー・クレイジー "が『 なんとなく、クリスタル 』（ 1981年公開・原作:田中
康夫 ）の主題歌として使われてリバイバル・ヒットするなどAORブーム真っ只中にリリースされた
メロウなイントロが印象的なタイトル曲" クール・ナイト "は全米11位、さらに軽快なロックン・ロール・
ナンバー" '65 ラヴ・アフェアー "は全米6位まで上昇しキャリア最大のヒットになった
ポール・デイヴィスは2008年に60歳で亡くなっている
