Cutting Crewの名盤ファースト" Broadcast "
デビュー作にして最高傑作、80年代極上のポップ・アルバム
レベル42やジョニー・ヘイツ・ジャズ、スウィング・アウト・シスターやキュリオシティ・キルド・
ザ・キャットなどの華やかなポップがエア・プレイを飾っていたころ、バラエティに富んだ楽曲は
コンセプト・アルバム風味でもあり、バンドの地力を証明するものでもあった
国内でヒットした" 夢のうつろひ " " 愛に抱かれた夜 "だけでなく、軽快なロック・チューンの" モッキン
バード "も本国ではシングル・カットされた
" ドント・ルック・バック "から" サハラの誘惑 "への流れもスケールを感じさせる秀逸な出来である
§ Recorded Music §
1 Any Colour - 虹色の彼方に
2 One for the Mockingbird - モッキンバード
3 I've Been in Love Before - 夢のうつろひ
4 Life in a Dangerous Time - ライフ・イン・ア・デンジャラス・タイム
5 Fear of Falling - 真夜中の想い
6 ( I Just ) Died in Your Arms - 愛に抱かれた夜
7 Don't Look Back - ドント・ルック・バック
8 Sahara - サハラの誘惑
9 It Shouldn't Take Too Long - 時を追いかけて
10 The Broadcast - ブロードキャスト
§ Band Member §
Nick Van Eede - ニック・ヴァン・イード( Vo,G )
Kevin Scott MacMichael - ケヴィン・スコット・マクマイケル( G )
Colin Farley - コリン・ファーリー( B )
Martin 'Frosty' Beedle - マーティン・フロスティ・ビードル( Ds )
カッティング・クルーといえば" 愛に抱かれた夜 "および全米トップ10入りした" 夢のうつろひ "の2曲の
ビデオ・クリップに関してUSヴァージョンとUKヴァージョンの2種が存在する
見比べてみれば違いは歴然、単に野暮ったくて垢抜けない印象のUKヴァージョンに比べて、退廃的で
耽美的な映像によって楽曲の持つ潜在的な輝きが引き出されているお手本のようなUSヴァージョン
特に" 夢のうつろひ "のUSヴァージョンの美しさは" 魚座の美的感覚 "みたいなものが凝縮されていて
興味のある人は必見である
1985年にイギリスのロンドンでニック・ヴァン・イードとカナダ人のケヴィン・マクマイケルを中心に
結成、1986年にヴァージン・レコードからアルバム" ブロードキャスト "でデビューする
そのアルバムからシングル・カットされた" 愛に抱かれた夜 "が4カ国( カナダ、フィンランド、
ノルウェー、アメリカ )のシングル・チャートで1位となり大ヒット、1987年には第16回東京音楽祭に
出場したほか、スズキ・カルタスのCMソングにも起用された
その後、2枚のアルバムをリリースするも目立った成績を残すことができず1993年に解散するが、2005年
ニック・ヴァン・イードを中心に再結成され、活動を続けているそうだ
このバンドといえば" 愛に抱かれた夜 "である
そして一発ヒット屋としても記憶に焼き付いている人のほうがほとんどだと思う
実際のところ当時はそう思っていたが、このアルバムはちょっと違う…アルバム全部捨て曲なしで大満足
の1枚である
上述したようにこの後、セカンド・アルバムとなる" ロック&ハード・プレイス "、そして2人のユニットと
なったサード・アルバムの" コンパス・メンタス "へとシンプル・ロック路線へと変わっていくが、やはり
この1枚がもっともまとまりがいい
やはり、この1枚で燃え尽きたか、これを超える傑作を作ることはできなかったようである
短命バンドの入魂の1作、それだけにいい曲が揃っている
- アーティスト: Cutting Crew
- 出版社/メーカー: Virgin Records Us
- 発売日: 1992/06/29
- メディア: CD
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