Deliver Great Music

Ultimate Music Album - 極 -


== Sponsord Link ==


QUEEN - Queen:戦慄の王女 -

分厚いコーラス、美しすぎるギター・オーケストレーション
伝説はここから始まった

 

" 炎のロックン・ロール " " ライアー "など、彼らが自身を持って送り出した名曲を擁し、驚異的に広い

音域を縦横無尽に利用したオペラを思わせるヴォーカルや複雑なコーラス、ブライアン・メイ

ギターが奏でる異色のサウンドなど、今までのロックの概念とは一線を画すエキセントリックな魅力に

あふれている

しかもそのエキセントリックさを非凡な実力に裏打ちする快感…アルバムの邦題が採用した" 戦慄 "の

言葉がピッタリかどうかはともかく、そのインスピレーションに間違いはなかった

今にして思えば冒頭曲" 炎のロックン・ロール "は彼らが一貫して守り続けたポリシーでもあり、象徴的な

このキーワードが全世界のリスナーを動かし始めたのが、この1枚を聴けば納得できる

 

f:id:freedom126:20190526104954j:plain

§ Recorded Music §
1 Keep Yourself Alive - 炎のロックン・ロール
2 Doing All Right - ドゥーイング・オール・ライト
3 Great King Rat - グレイト・キング・ラット
4 My Fairy King - マイ・フェアリー・キング
5 Liar - ライアー
6 The Night Comes Down - ザ・ナイト・カムズ・ダウン
7 Modern Times Rock'n Roll - モダン・タイムス・ロックン・ロール
8 Son and Daughter - サン・アンド・ドーター
9 Jesus - ジーザス
10 Seven Seas of Rhye… - 輝ける7つの海

§ Band Member §
Freddie Mercury - フレディ・マーキュリー( Vo,Key )
Brian May - ブライアン・メイ( G )
Roger Taylor - ロジャー・テイラー( Ds )
John Deacon - ジョン・ディーコン( B )

 

 

 

 

ジョン・ディーコンが加入したことでメンバーが固まったバンドは、1971年9月にデ・レーン・リー・

スタジオの導入機材のテストを担当することを引き換えに、無料でデモ・テープを制作する権利を得た

ルイ・オースティンのプロデュースのもとレコーディングが進められ、ここで" 炎のロックン・ロール "

" ザ・ナイト・カムス・ダウン " " ライアー " " ジーサス "が録音された

その後バンドはマネージメント会社のトライデントと契約を結び、1972年夏ごろからトライデント・

スタジオにて、ジョン・アンソニーおよびロイ・トーマス・ベイカーのプロデュースのもと、本格的な

アルバム制作に取り掛かる

 

 

 

 

 

本作に収録された楽曲は" ザ・ナイト・カムス・ダウン "以外はトライデント・スタジオで録音され、

何重にもオーバーダブされたコーラスやギター・オーケストレーションクラシック音楽を基調とした

メロディ・ラインやドラマティックな曲展開など、クィーンのオリジナリティはこの時点ですでに

備わっていたといえる

アルバムに" …and nobody played synthesizer( 誰もシンセサイザーを演奏していない )"と明記されて

いるのも、彼らのサウンドへの強い自負の表れともいえるが、この緻密な音作りはプロデューサーの

ロイ・トーマス・ベイカーの影響が強い

ジャケット・デザインはフレディ・マーキュリーブライアン・メイ、そしてジャケット写真を撮影した

ダグラス・パディフットによるもので、バンドのロゴはフレディがデザインした

 

ハード・ロック・バンドとして出発したクィーンだが、この時点ですでに同時代のどのバンドにも似て

いない圧倒的個性を感じさせる

何より特徴的なのは、やはり多重録音を駆使した分厚いコーラスでシンプルでノリのいい" 炎のロックン

ロール "でもこの荘厳なコーラスはしっかり登場している

ヴォーカルだけでなくギターも音が重ねられており、ヴォーカル同様分厚いハーモニーを生み出している

この時点ではアルバムの大半はフレディとブライアンが書いていて、ブライアンによるハード・ロック

要素の強い曲と、独自の美学を持ち過剰なまでのゴージャスさを醸し出すフレディの曲がいい意味で衝突

していて新鮮、1973年当時こんなバンドは世界中どこを探してもいなかった

そのあまりに斬新な内容から当時ボロクソに書いていた音楽雑誌もあったが、その一方で彼らの成功を

確信している人も多かった

確かに後のアルバムに比べて音質はショボイし未熟な面もあるが、この新人バンドの可能性を感じた

多くのファンと、何よりメンバー自身の" Keep Yourself Alive( 自分らしさを貫け )"という思いが実を

結んだ結果、彼らは世界でも類をみないほどの大物バンドへと成長していくことになる

これはその最初の足がかりとなったアルバムである

 

Queen-戦慄の王女

Queen-戦慄の王女