パーティ・バンドの筆頭格として
もっとも成功をおさめたPoisonの代表作
" 飲む " " 打つ " " 買う "は当たり前…ブリンブリンの美女をはべらかして、ご自慢のハーレーで街中を
ぶっ飛ばす…そんなLAメタルのイメージのど真ん中を爆走したポイズンのセカンド・アルバム
演奏より自分の化粧のほうが気になって仕方ないなどボロクソにいわれたりもしたが、底抜けに明るくて
キャッチー&ポップな楽曲が持つ魅力には逆らい難い
特に" フォーリン・エンジェル "はバッドボーイズ系ロックン・ロール・ファンならば必聴のキラー・
チューン、一時期モトリー・クルーとよく比較されたが、馬鹿っぽさとノー天気さはポイズンが一枚上手
えげつないジャケットとは裏腹に、キャッチーなロックン・ロールのオンパレード
" ごきげんなロック "なんてこのバンドのためにある言葉で" 硬派なメタル・ファンなんか相手しない "
みたいなところがまた気持ち良い
§ Recorded Music §
1 Love on the Rocks - ラヴ・オン・ザ・ロックス
2 Nothin' But a Good Time - ナッシン・バット・ア・グッド・タイム
3 Back to the Rocking Horse - バック・トゥ・ザ・ロッキング・ホース
4 Good Love - グッド・ラヴ
5 Tearin' Down the Walls - ティアリン・ダウン・ザ・ウォールズ
6 Look But You Can't Touch - ルック・バット・ユー・キャント・タッチ
7 Fallen Angel - フォーリン・エンジェル
8 Every Rose Has Its Thorn - エヴリ・ローズ・ハズ・イッツ・ソーン
9 Your Mama Don't Dance - ユア・ママ・ドント・ダンス
10 Bad to Be Good - バッド・トゥ・ビー・グッド
§ Band Member §
Bret Michaels - ブレッド・マイケルズ( Vo,G )
C.C.DeVille - C.C.デヴィル( G )
Bobby Dall - ボビー・ダル( B )
Rikki Rockett - リッキー・ロケット( Ds )
|
LAメタル、グラム・メタル、ヘア・メタルと当時のポップな80'sメタルの象徴となった名盤だが、派手な
だけのお化粧バンド、ライヴでの実力不足など彼らを揶揄する言葉はたしかに多かったと思うが
このポップな魅力を否定するのはかなり難しいと思う
甘さベッタリのキャッチーさと同時に、ハード・ロック、メタルの楽しさを存分に含んだサウンドで
デビューした彼らはキッスやチープ・トリック譲り、キラキラしたヴィジュアルはエアロスミス、
モトリー・クルーのDNAを引き継ぐという、居そうで居なかった存在感により当時のシーンでは頭ひとつ
抜き出ていた
本作ではその持ち前のポップ・センスをさらにわかりやすく徹底し、No.1になったバラード" エヴリ
ローズ・ハズ・イッツ・ソーン "を生んでいる
プロデューサーは前述のチープ・トリック、モトリー・クルーも手掛けたトム・ワーマンで、この人の
明快なハード・ポップ感覚が生かされている
Poison - Nothin' But A Good Time
Poison-Fallen Angel (Oficial Video) HD
Every Rose Has Its Thorn (Official Video) Poison
本作を全米チャート上位に押し上げた" ナッシン・バット・ア・グッド・タイム "、彼らの人気を不動の
ものにするきっかけとなった全米No.1バラードの" エヴリ・ローズ・ハズ・イッツ・ソーン "と
" フォーリン・エンジェル "、ロギンス&メッシーナのカバー" ユア・ママ・ドント・ダンス ”が
スマッシュ・ヒットとアルバム・セールスとツアーともに大成功をおさめた
" ポイズン "という名前や毒々しいジャケットのわりに、爽やか系ハード・ロックあるいはメタルで毒の
ない音、何といってもロギンズ&メッシーナの曲をカバーしているのが、そういった感じを印象していて
当時のLAメタルの底抜けな明るさがもっともよく出ていた1枚だとよく分かる
ちなみにジャケットは、当時最悪ジャケット賞に輝いている
ほかのLAメタル・バンドが本当にねちっこいロックをしていたのに対して、ポイズンにはねちっこさは
微塵もなく、とにかく軽快で楽しい曲を演奏していた
本作では" フォーリン・エンジェル " " ナッシン・バット・ア・グッド・タイム "がその代表的な曲である
当時はヴィジュアル的なイメージ先行だったが、純粋に楽曲だけ聴くとヘア・メタルバンドではなく
爽やかなポップ・ロック・グループとしてもやっていける可能性はあったと思う
" エヴリ・ローズ・ハズ・イッツ・ソーン "…シンプルでピュアなバラードで、何年経っても古臭さを
感じさせないバラードである