ライオネル・リッチーのバック・コーラスを経て1987年
セルフ・タイトル・アルバム" Richard Marx "でデビュー
リチャード・マークスのデビューアルバムで、後にバラードでヒット曲を量産する彼だが、この
デビュー・アルバムではウェスト・コースト・ロックで売り出したかったのか、彼にしてはハードな
ナンバーが並んでいる
ジョー・ウォルシュのうなるスライドを始め、イーグルスの面々のバックアップもあってロック界の
新生といった趣も感じられる
サウンドも80年代らしいキャッチーなメロディに分厚いプロダクション、悪く言えば売れ筋狙いだが
でも薄っぺらではなく懐の深さを感じさせるのはソング・ライティングの勝利であろう
§ Recorded Music §
1 Should've Known Better - シュドヴ・ノウン・ベター
2 Don't Mean Nothing - ドント・ミーン・ナッシング
3 Endless Summer Nights - エンドレス・サマー・ナイツ
4 Lonely Heart - ロンリー・ハート
5 Hold on to the Nights - ホールド・オン・トゥ・ザ・ナイツ
6 Have Mercy - ハヴ・マーシー
7 Remember Manhattan - リメンバー・マンハッタン
8 The Flame of Love - フレイム・オブ・ラヴ
9 Rhythm of Life - リズム・オブ・ライフ
10 Heaven Only Knows - ヘヴン・オンリー・ノウズ
§ Personnel §
Joe Walsh - ジョー・ウォルシュ( G )
Randy Meisner - ランディ・マイズナー( Bvo )
Timothy B. Schmit - ティモシー・B.シュミット( Bvo )
Tom Keane - トム・キーン( Key )
John Keane - ジョン・キーン( Ds )
Michael Omartian - マイケル・オマーティアン( Key )… etc
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いかにも" 80年代 "というサウンドで、聴いているだけでやたらのリュームのある髪、黒の革ジャン
ハードではないけど軽いサウンドでもない、中位の( ボン・ジョヴィをもっとポップ寄りにした感じ )
ロック・サウンドが中心となっている
80年代らしくキャッチーな曲が続き、典型的な80年代サウンドだが、いいナンバーが多く元気が出る
アルバムになっている
バラードでは今ほどハスキーではない彼のヴォーカルが聴けるのも貴重である
アメリカン王道ロックの美味しいどこ取りのような感じで、イーグルスっぽいと思う感じがするが
上述したように、それもそのはずジョー・ウォルシュが参加している
才能がいっぱい詰まっていて、かなり期待されてデビューしたのがわかる
ことシンガーに関しては、TOTOのヴォーカルやシカゴやイーグルスのメイン・ヴォーカルをやっても
全然おかしくない人物である…リチャード・マークス、この人はメジャー路線である
音像が今でいうトレンドのスムーズ・ジャズだから快適指数が高い
アルバムにはイーグルスの3人が参加しているし、ほかにもたくさんの名うての西海岸のセッション・
ミュージシャンたちが加わっている
CDの帯に書いてあったキャッチコピーは" 遥かなるウェスト・コーストの夢、再び… "という感じで
大々的に宣伝されていた
大型新人にふさわしいバックアップ体制と宣伝作戦、これが見事にハマったのだと思う
そして、リチャード・マークス自身がその宣伝に負けない才能を持ち合わせていたということに尽きる
全曲で作曲にかかわっていて、彼のソング・ライティング能力は間違いなく優れていると思う
シングル・ヒット曲を連発できたのも、キャッチーで記憶に残るメロディがあってこそだ