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Ultimate Music Album - 極 -


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KISS - Rock and Roll Over:地獄のロックファイアー

コスチュームは派手でメイクアップしていても
中身はシンプル&ストレートなロックン・ロール

 

泣く子も黙るキッスの6作目となる作品で、前作ではロマンティック路線で物議をかもした彼らだが

本作ではスピード感あるシンプルなロックン・ロールに回帰している

バラード風の曲も良く単にメロウなだけでなく、キャッチーなメロディに軽快なリズム、ピーター・

クリスの渋いヴォーカルで名曲といえる素晴らしい出来である

音のレンジは広くないが、音質よりもスピード感で楽しむ作品だ

このアルバムはキッスの傑作アルバムの" 地獄の軍団 "と" ラヴ・ガン "に挟まれてリリースしたためか

少々影が薄い作品のような気がするが、キッスらしいロック・ナンバーがたくさん収録されているので

キッスの傑作アルバムにふさわしいアルバムだと思う

 

§ Recorded Music §
1 I Want You - いかすぜあの娘
2 Take Me - 燃える欲望
3 Calling Dr. Love - 悪魔のドクター・ラヴ
4 Ladies Room - 熱きレディズ・ルーム
5 Baby Driver - 激烈!ベイビー・ドライヴァー
6 Love 'Em and Leave 'Em - 愛の絶叫
7 Mr. Speed - 情炎!ミスター・スピード
8 See You in Your Dreams - 悪魔の出来事
9 Hard Luck Woman - ハード・ラック・ウーマン
10 Makin' Love - 果てしなきロック・ファイアー

§ Band Member §
Paul Stanley - ポール・スタンレー( Vo,G )
Gene Simmons - ジーン・シモンズ( Vo,B )
Peter Criss - ピーター・クリス( Ds,Vo )
Ace Frehley - エース・フレーリー( Vo,G )

 


 

 

 

キッスといえばこのサウンドというくらいキッスらしいアルバムで、前作のヒットで自身がついたのか

余裕のようなものさえ窺え、その象徴ともいえるのが" ハード・ラック・ウーマン "、キッス初の

アコースティック・ナンバーで、ピーター・クリスのしわがれ声が実によくマッチしたポール・

スタンレーの名曲である

また、アルバムトップの" いかすぜあの娘 "もポールの夢見るような甘いヴォーカルとワイルドな

ヴォーカルが両方楽しめるキッスの代表曲ともいえる名曲だ

ほかにも" 燃える欲望 " " 悪魔のドクター・ラヴ " " 熱きレディズ・ルーム " " 果てしなきロック・

ファイアー "などがいかにもキッスらしい代表曲といえる

アルバムのプロデューサーは、かのエディ・クレイマーである

 

 

 

 

 

Hard Luck Woman

Hard Luck Woman

  • キッス
  • ハードロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes
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大ヒット作品に挟まれ、存在がやや地味な本作ではあるが、肝心な中身は素晴らしく、キッスらしさ

全開のポップでキャッチーなハード・ロックで、キッスらしさの点ではトップクラスではないかと思う

また、非常に余裕を感じさせるというか、気合い入れて作りました感が希薄で、そのゆとりが軽快さ

コンパクトさを高めるのにいい影響をもたらしている

突出したヒット・ナンバーはないが、キッスの本来の良さはむしろマイナーな佳曲にこそあると認識

させられる1枚である

レコーディングはアップステート・ニューヨークにある劇場のステージに録音機材を持ち込んで

ライヴ感覚で録音したという

 

激しいメタルで頭をブンブン振るようなイメージのあるバンドだが、実はその逆でストレートでシンプル

な" ザ・ロックン・ロール "が彼らの真骨頂で、前作のような壮麗さはなくむしろ" 本当はこんなサウンド

がやりたいんだ! "とばかりに意識的に武骨なロックン・ロール・サウンドに戻している

そんな壮麗さと武骨さがいい具合に入り混じって次作" ラヴ・ガン "に繋がったのだと聴いていて思った

クィーンの" オペラ座の夜 "が1975年、エアロスミスの" ロックス "が1976年、キッスは1976年に

" 地獄の軍団 "とこのアルバムをリリースし、三大ハード・ロック・バンドという呼称が成立した

当時の洋楽誌は、この3グループとベイビーズさえ載せていれば売れるという状況で、中でもキッスは

日本向けのプロモーションを本格化したことでもっとも大衆受けしていた気がする

女の子向けのクィーン、野郎のエアロスミスというファン層の隙間をついていた