Robin Trowerのプログレッシブな感覚と
James Dewerのソウルフルな声が極上のハード・ロックを作った
ロビン・トロワーって何者…と思う人も多いと思うが、彼は" 青い影 "の大ヒットで知られるプロコル・
ハルムのギタリストで、" 青い影 "ではギターを弾いてはいないがアルバム随所で聴かれるブルース・
フレーズは彼のギターである
このアルバムはバンド脱退後のソロ2作目で、世界的にヒットしたアルバムでもあり、この辺りから
ジミ・ヘンドリックスの再来と云われ始めるが、実際に音を聴くと歯でギターを弾いたり燃やしたりと
いうパフォーマンスは一切行わず、ブルースをベースにしてファズやワウを多用したギター・リフを
主体にした音作りで、そのフレーズやメロディからは黒人ぽさがほとんど感じられず、そこが彼の
特徴ではないかと思う

§ Recorded Music §
1 Day of the Eagle - ディ・オブ・ジ・イーグル
2 Bridge of Sighs - ブリッジ・オブ・サイズ
3 In This Place - イン・ディス・プレイス
4 The Fool and Me - ザ・フール・アンド・ミー
5 Too Rolling Stoned - トゥー・ローリング・ストーンド
6 About to Begin - アバウト・トゥ・ビギン
7 Lady Love - レディ・ラヴ
8 Little Bit of Sympathy - リトル・ビット・オブ・シンパシー
§ Personnel §
Robin Trower - ロビン・トロワー( G,Vo )
James Dewer - ジェイムズ・デュワー( B,Vo )
Reg Isidore - レグ・イサドア( Ds )
|
|
ジミヘン・フォロワーとして面目躍如という感じだが、ジミ・ヘンドリックスの影響を色濃く残しつつ
ロビン・トロワー自身の独自の解釈をブレンドさせた彼のオリジナルの作風が早くもこの作品で完成
された感じがし、名曲の誉れ高いタイトル曲の" ブリッジ・オブ・サイズ "をはじめ、ワウワウが炸裂する
" トゥー・ローリング・ストーンド "、キャッチーな" レディ・ラヴ " " リトル・ビット・オブ・
シンパシー "など名曲がずらりと並ぶ
基本はストレートなブルース・オリエンテッド・ロックだが、ときおり聴かせるなんとも物悲しく
幽玄なソロが醸し出す雰囲気は、ロビン・トロワーにしか出せない
ジミ・ヘンドリックス直系のカスタマイズされたエンジンがうねり歩くようなギター、ポール・
ロヂャースを思わせるようなヴォーカル、派手さはなくあくまでギターを引き立てるために徹したバック
トリオだけに誤魔化しはないが、隠れたテクニックが光りすぎる
ハード・ロックとブリティッシュ・ロックの狭間で、揺れながら、時代も彼らのようなインプロとコアな
ヴォーカルを評価しないような風潮だったが、半世紀近くが過ぎ冷静な評価が是非とも必要な1枚である
メタル・ファンなんかが聴くと案外はまって、ブリティッシュ・ロックの登竜門にして傑作だと
思えるかもしれない
正直、スタジオ作は迫力に欠けるのが彼らの弱点なんだが、なんせ曲がよく、3ピースでギターの
スタイルがジミ・ヘンドリックスに近いことからよくエクスペリエンスと比べられるが、はっきり
いってロビン・トロワーのほうがいいと思う…というのもベース/ヴォーカルのジェイムズ・デュワーの
歌が最高に強力で、ソウルフルな節回しはポール・ロジャースと比べても遜色がない
彼は晩年長患いし、病室で受けた取材ではロビン・トロワー時代のLPを手に誇らしげに当時の思い出を
語ったそうだ
現役バリバリのロビン・トロワーだが、この時期の成功がジェイムズ・デュワーあってのものだと
思っているか、どうか…

