Black Sabbathを脱退したOzzy Osbourneが自身の
バンドを結成して発表した衝撃のソロ・デビュー作
ドラマティックでスケールの広い演奏をするバンドを結成したいことを思い続けてきたオジー・
オズボーンはブラック・サバスを脱退、オジー・オズボーンには本当の素質、才能を見抜く力を持って
いて、リード・ギターにランディ・ローズ( 元クワイエット・ライオット )、ベースにボブ・
ディズリー( 元レインボー )、キーボードにドン・エイリー( 元レインボー )、ドラムにリー・
カースレイク( 元ユーライア・ヒープ )という強力な4名を集めた
本作は実にヘヴィでありながらドラマティック&スリリングな展開に圧倒されるスケールの広い演奏
サウンドで、収録曲もそのような良質の楽曲ばかりとなっている
壮大なスケールとドラマティックさを強調した曲、バラード曲、複雑な構成の曲、スリリングで
スピーディーな曲など圧倒される曲が並んでいて、捨て曲なしの素晴らしい出来栄えである
§ Recorded Music §
1 I Don't Know - アイ・ドント・ノウ
2 Crazy Train - クレイジー・トレイン
3 Goodbye to Romance - グットバイ・トゥ・ロマンス
4 Dee - ディー
5 Suicide Solution - スーサイド・ソリューション( 自殺志願 )
6 Mr. Crowley - ミスター・クロウリー( 死の番人 )
7 No Bone Movies - ノー・ボーン・ムーヴィーズ
8 Revelation ( Mother Earth ) - レヴェレイション( マザー・アース )( 天の黙示 )
9 Steal Away ( The Night ) - スティール・アウェイ( ザ・ナイト )
§ Band Member §
Ozzy Osbourne - オジー・オズボーン( Vo )
Randy Rhoads - ランディ・ローズ( G )
Bob Daisley - ボブ・デイズリー( B )
Lee Kerslake - リー・カースレイク( Ds )
Don Airey - ドン・エイリー( Key )
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オジー・オズボーンがブラック・サバスを脱退後、1980年ソロとなり最初に制作されたアルバムで、
当時失意のどん底にいたオジーだが、そんな中ギタリストのオーディションを催し、そこで選ばれたのが
このアルバムではクワイエット・ライオットでやりたいことがやれずに燻ぶっていたランディの鬱憤を
爆発させるが如く傑作曲だらけのアルバム、というよりも歴史に残るアルバムである
録音開始は1979年からなので発表までに2年かけたことになる
" 天の黙示 "から" スティール・アウェイ "のつなぎなんかは、痒いところに手が届くほど美しい
オジー・オズボーンにとってのソロ・キャリアの、そしてランディ・ローズとの蜜月は、あまりにも
衝撃的なこのアルバムで幕を開けたわけだが、ドラマティックな曲調と鋭角でありながらメロディアスな
ギターの合体は、日本人の美意識に完全に合致したものだった
欧米でも売れたが、事の本質を理解できたのは何より日本人だったのではないかと今さらながら思える
ランディ・ローズのギター・プレイはスケール感あるもの凄いテクニックの強烈なバッキングやソロで
バンド全体を包み込んでいて、ほかのメンバーもランディのプレイと楽曲構成に合わせた効果的な迫力の
演奏となっている
しかし、オジー・オズボーンはブラック・サバス時代と変わらない歌唱で、やっぱりハード・ロックは
カッコ良いと感動させるものでなければならない
特記すべきなのはリズム隊の臨場感がもの凄く良く、薄っぺらになりがちなこの時代のアルバムが
グッと引き締まったものになっている
マイナスなポイントは楽器隊が全面の出ている分、オジー・オズボーンのヴォーカルが少し引っ込んで
しまった感がある
ブリティッシュ・ハード・ロック直系の楽曲群、マイケル・シェンカー、リッチー・ブラックモアの
流れをくむメロディアスなギター、特にドラマティックな展開をする" 天の黙示 "なんかは鳥肌ものだ
クラシックを意識した複雑なコード展開なのに、ヘヴィでキャッチーかつ泣きの入ったメロディを
織り成す唯一無二の世界は何度聴いても飽きない完成度の高さである