深い絆で結ばれた二人が故郷ミズーリの空に描いた夢の架け橋
ノスタルジックで心温まる至高のデュオ・アルバム
一聴して驚くのは、まずその録音の自然さで、不自然さや誇張がみじんも感じられないことは驚愕に
値し、とかく録音技術を披瀝したがるエンジニアが多い昨今、まるでどこかのウイスキーの宣伝文句の
ように、何も足さない、何も引かないを地でいくような音作りである
また、全体の曲想もバラエティに富んでいるうえ、曲の配列も絶妙である
50年代には、いかにもダンス音楽でございとばかりにアップテンポの明るい作品だけ集めたアルバムも
あったことに比べると、これは明らかに精神の向上といえよう
見かけの派手さやバカテクを期待する人は不向きで、音楽なりけり…としみじみ味わいたいアルバムだ

✰ Recorded Music ✰
1 Walts for Rush - ワルツ・フォー・ルース
2 Our Spanish Love Song - アワ・スパニッシュ・ラヴ・ソング
3 Message to a Friend - メッセージ・トゥ・ア・フレンド
4 Two for the Road - トゥー・フォー・ザ・ロード
5 First Song - ファースト・ソング
6 The Moon is a Harsh Mistress - ザ・ムーン・イズ・ア・ハーシュ・ミストレス
7 Precious Jewel - プレシャス・ジュエル
8 He's Gone Away - ヒーズ・ゴーン・アウェイ
9 The Moon Song - ザ・ムーン・ソング
10 Tears of Rain - ティアーズ・オブ・レイン
11 Cinema Paradiso ( Love Theme ) - ニュー・シネマ・パラダイス〜愛のテーマ
12 Cinema Paradiso ( Main Theme ) - ニュー・シネマ・パラダイス
13 Spiritual - スピリチュアル
✰ Personnel ✰
Charlie Haden - チャーリー・ヘイデン( B )
Pat Metheny - パット・メセニー( G )
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1997年にリリースしたチャーリー・ヘイデンとパット・メセニーによる名盤" ミズーリの空高く "、
美しいメロディや明快で繊細なハーモニーと隅々までゆき届いた気の利いたアレンジが素晴らしい
ミズーリの風景が思い浮かぶような心温まる純粋な音世界、各カバー曲も印象的でエンニオ・モリコーネ
" ニュー・シネマ・パラダイス ”やヘンリー・マンシーニ" いつも2人で "、ジム・ウェップ" ザ・ムーン・
イズ・ア・ハーシュ・ミストレス "、ロイ・エイカフ" ザ・プレシャス・ジュエル "、そして
" スピリチュアル "( ヘイデンの息子ジョシュが作曲 )や、ヘイデンとメセニーのオリジナル名曲の
数々もテイク、ギターとベースが独特の世界を創ってくれている
名手チャーリー・ヘイデンは重々しいのだが、パット・メセニーは良くも悪くも軽い
哀愁、情感といったジャズの要素があまりないが、その軽みが心地よいと感じる人もいるだろう
楽曲はメセニー、ヘイデンのオリジナルに加えて、マンシーニやモリコーネの軽快なポピュラーな曲まで
加えて、スタン・ゲッツが死の3ヶ月前にケニー・バロンとのデュオ" ピープル・タイム "に吹き込んだ
ヘイデンの名曲" ファースト・ソング "も入っている
この美しい曲をヘイデンのベースで聴くだけでよく、静かな夜にピッタリのアルバムである
ジャケットの風景のように、このアルバムの向こう側にどこまでも続く広さ、奥深さを感じる
何もない大地、乾いた空気、ところどころに置き忘れた人々の思い出…2本のギターだけで静かに奏でる
遠い記憶の世界、それはミズーリという素材を超え誰の中にもある生まれる前の記憶
ジャズやヒーリング、クラシックを超えた時間、チャーリー・ヘイデンはこのようなデュオのアルバムを
いろいろと出しているが、パット・メセニーとのこのアルバムは、スタジオ録音なだけに曲によっては
ダビング録音することで単なるデュオの編成を超える素晴らしい内容になっている
それにしてもパット・メセニーのギターは、本当にため息が出る
音楽の多様さやキャパシティの広さも感じられる素晴らしいアルバムだと思う

