アメリカ・ニュージャージー出身の
ハード・ロック・バンド SKID ROWの1stアルバム
ニュージャージー出身の5人組バンドが1989年にリリースしたデビュー・アルバムで" ボン・ジョヴィの
弟分 "のような売り出され方をしたバンドではあるが、実際のサウンドはセバスチャン・バックの
ワイルドなヴォーカル・スタイルも相まって売れ線のハード・ロックながら感触はヘヴィで、ずば抜けた
作曲センスゆえに凡百のバンドと完全な差別化ができている
見た目は女の子ウケするアイドル・グループのようなイケメン揃いだが、演奏している音はハードで
野太いコーラスがむしろ男臭く、このギャップがなんとも不思議なバンドである
サウンドはドライヴ感あふれるハード・ロックだが、パンクっぽいアレンジもあり、一言で表すと
" カッコいいハード・ロック "、曲作りのセンスが良く、大ヒットしたバラードもあり、ガンズと人気を
二分した
§ Recorded Music §
1 Big Guns - ビッグ・ガンズ
2 Sweet Little Sister - スィート・リトル・シスター
3 Can't Stand the Heartache - キャント・スタンド・ザ・ハートエイク
4 Piece of Me - ピース・オブ・ミー
5 18 and Life - エイティーン・アンド・ライフ
6 Rattlesnake Shake - ラトルスネイク・シェイク
7 Youth Gone Wild - ユース・ゴーン・ワイルド
8 Here I Am - ヒア・アイ・アム
9 Makin' a Mess - メイキン・ア・メス
10 I Remember You - アイ・リメンバー・ユー
11 Midnight / Tornado - ミッドナイト/トーネード
§ Band Member §
Sebastian Bach - セバスチャン・バック( Vo )
Scotti Hill - スコッティ・ヒル( G )
Dave 'Snake' Sabo - デイヴ・スネイク・セイボ( G )
Rachel Bolan - レイチェル・ボラン( B )
Rob Affuso - ロブ・アフューソ( Ds )
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80年代のロック総決算という感じの全部入っているアルバムで、ヴォーカルがその後のイメージで聴くと
少し細い感じはあるが、並のヴォーカルよりはずっと上手く歌いこなしている
わかりやすい曲から、聴き込むほどに味が出る曲、シンプルなアレンジやギターを弾きまくってみたりと
いい時代だったと感じることができる
デビュー当時、デイヴ・スネイク・セイボとレイチェル・ボランの作曲能力が話題になっていたが
後にセバスチャン・バックあってのスキッド・ロウといわれるようになっていったというほど当時19歳
だった彼のクリアーだけど激しい歌い方はかなりのものだった
バラードからロック・チューンまで今の時代のロックにはない情熱を感じる
Skid Row - Youth Gone Wild (Official Music Video)
Skid Row - 18 And Life (Official Music Video)
Skid Row - I Remember You (Official Music Video)
スキッド・ロウは基本はメロディックなハード・ロック/ヘヴィ・メタルであろうと思うが、それが
強烈で爆発的なイメージによって聴く者を脅えさせているようにみえるだけだと思う
風格、売り、イメージはガンズやモトリー・クルーなんかに近いが、音はボン・ジョヴィのように
また、全編を通してメロディアスな流れなので、割とヘヴィ・メタルの中では聴きやすい方だとも思う
バラードの" エイティーン・アンド・ライフ " " アイ・リメンバー・ユー "、キャッチーなハード・ロック
の" ユース・ゴーン・ワイルド "、スキッド・ロウ流のヘヴィ・メタル" ピース・オブ・ミー "などヒット
した曲はたくさんある
セバスチャン・バックの声と80年代特有の楽器隊が非常によく噛み合って、まさに唯一無二のスキッド・
ロウ・サウンドを生み出している
" ニュージャージーから若いすごい奴がやってきた "みたいな話で当時盛り上がり、そのアグレッシヴな
音とポイントをついた泣きのバラードとバランスよく作られていたものの、そんなことはさておき
デビュー時の勢いがものすごかった
まず" ビッグ・ガンズ "が売れ" キャント・スタンド・ザ・ハートエイク "や" アイ・リメンバー・ユー "の
バラードでお茶の間に入り込み、" ラトルスネイク・シェイク "でとどめといった名曲揃い
さながらロック界の「 ビバリーヒルズ青春白書 」、セバスチャン・バックを真似した日本人も多数…
彼らの中で一番格好よく、若さが弾けたアルバムであった
その分厚い音はヘヴィ・ラウド系には、なんら負けるものがないと思う