サンタナ - SANTANA -
バンド - SANTANA -が1969年にリリースしたデビュー・アルバム
サンタナ、このアルバムと同時期の1969年8月、バンドはウッドストック・フェスティバルに出演
ドキュメンタリー映画" ウッドストック/愛と平和の3日間 "では" ソウル・サクリファイス "の演奏シーン
が登場している
このサンタナのデビュー・アルバムは、全米で4位を記録
" イヴィル・ウェイズ "は、サンタナを観始めたプロモーター、ビル・グラハムの案によって収録された曲
でシングル・カットされると全米9位のヒットとなった
§ Recorded Music §
1 Waiting - ウェイティング
2 Evil Ways - イヴィル・ウェイズ
3 Shades of Time - シェイズ・オブ・タイム
4 Savor - セイヴァー
5 Jingo - ジンゴー
6 Persuasion - パースエイジョン
7 Treat - トリート
8 You Just Don't Care - ユー・ジャスト・ドント・ケア
9 Soul Sacrifice - ソウル・サクリファイス
§ Band Member §
Carlos Santana - カルロス・サンタナ( G )
Gregg Rolie - グレッグ・ローリー( Vo,Key )
Devid Brown - デヴィッド・ブラウン( B )
Micheal Shrieve - マイケル・シュリーヴ( Ds )
Jose 'Chepito' Areas - ホセ・チェピート・アリアス( Per )
Micheal Carabello - マイケル・カラベロ( Per )
サンタナのルーツであるT・ボーン・ウォーカーやジョン・コルトレーンなどのジャズティト・プエンテ
などのサルサを織り交ぜた完全なオリジナル/グルーヴを武器に、このアルバム発表以前からすでにあの
" フィルモア "のステージに幾度となく立ち、果てにはジミ・ヘンドリックスやザ・フーとともに、
ウッドストックにまで参加した
大胆にラテンのリズムを取り入れ、当時のロック界に大きな衝撃と驚きをもたらし" ラテン・ロック "の
言葉も現れた
そういった意味で、この” サンタナ "はパーカッションがフューチャーされカルロス・サンタナのギターは
自作ほど全面に出ていない
彼らは前身が" Santana Blues Band "であってカルロスのギターにもブルースの影響が如実に現れている
後期のサンタナにはみられない緊張感の高さ、攻撃性がぎっしり詰まっている
" ウェイティング "はアフロっぽいリズムで始まり、サビのところではサンバに変わる" イヴィル・ウェイ
ズ "はチャチャチャのリズムだが、途中からサンバとロックのミックス、" ジンゴー "はアフロと8ビート
のミックスこの猥雑さ、ごった煮感、ミクスチャー感覚がサンタナの持ち味であり、これにカルロス・
サンタナの泣きのギターが被さる
全体的に洪水のようなパーカッションのリズムと焼け付くようなオルガンの音が、このバンドだけ持って
いる独特の" 怪しさ "をいかにも盛り上げるし、カルロスのギターも要所を締めるプレイでバンドのアン
サンブルに花を添えている
エド・サリヴァン・ショーでプレイした" パースエイジョン "におけるグレッグ・ローリーの叩きつける
ようなヴォーカルも聴き逃がせないし、このアルバムのハイライトは何といっても" ソウル・サクリ
ファイス "である
このアルバムで一番印象を持っているのは、カルロスのギターがほとんど歪んだ音を出していないこと
である
彼の音は、当時ブルームフィールドの音に近い自然な電気増幅的なものだった
スーパー・セッションでマイクのギターの音色と、このアルバムのギターの音色は似通ったところが
あるし、どちらも電気的な音質歪化の処理をしなくても充分に観衆を惹き付ける音だったのだろう
ロック・ミュージックに必要不可欠な情熱的パワーがこのアルバムにはすでにある
常に力強いサウンドで、アフリカが地響きするサウンドにカルロスのこれまた情熱的なギターが絡むと
いうのが基本のパターンである
荒削りだがこの" サンタナ "にはサンタナのエッセンスが詰まっているし、聴くたびに新しい感動がある