" Tones "でソロ・デビューを飾ったEric Johnson
ギター・フリークから、まったく新しいアルバムとして絶賛された
美しいトーン、フレージングと速さを見事に両立させた奇跡の1枚
ありきたりなギター・サウンドなんかではなく、しかもインストゥルメンタルと歌モノをかくも自然に
両立させたアルバムも珍しかった
それはエリック・ジョンソンのギターに歌心があるからで、シュレッド系のギタリストとは一線を画す
次元のギター・プレイヤーといえる
ほとんどすべての音をピッキングで出すスタイル、ハーモニクスの使い方、コード・ヴォイシングも
独特で音楽的なバックグラウンドの広さ、多彩さを窺い知ることができる
寡作なエリック・ジョンソンのデビュー作で、キャリアを語る上で外せない作品である
§ Recorded Music §
1 Soulful Terrain - ソウルフル・テレイン
2 Friends - フレンズ
3 Emerald Eyes - エメラルド・アイズ
4 Off My Mind - オフ・マイ・マインド
5 Desert Song - デザート・ソング
6 Trail of Tears - トレイル・オブ・ティアース
7 Bristol Shore - ブリストル・ショア
8 Zap - ザップ
9 Victory - ヴィクトリー
アメリカのギター・プレイヤー誌では総合ランキング2位に選出されたたことのあるエリック・
ジョンソン…当時、確か1位はスティーヴ・モーズだったかと
しかし日本での人気は…
アルバムの内容がヴォーカルものとギター・インストものの2本立て構成であり、かなりポップな路線を
狙ったものであるから、日本ではハッキリとした形のギター・ヒーローでないと売りにくいという土壌が
あるので見事にマスコミに無視されてしまった
確かに歌モノはかなりポップな感じであり、ギター小僧には嫌われる感じはするが、このエリック・
ジョンソンは才能がかなりすごく柔軟な曲の発想や見事なバッキングやナチュラル・トーンでの空を駆け
巡るようなスペーシーなフレーズにはエリック・ジョンソンにしか出せない味であり、ほかのギタリスト
では代替不可能なのである
それと毎回のことだがバラードがすごく美しく、このへんがエリック・ジョンソンがロマンチストで
あることを証明している
もっと評価されてしかるべきな偉大なギタリストであったことは間違いない
音楽家を総合的になかなか評価しない日本の音楽雑誌が、もう少し彼のことを絶賛していたならば
流れは変わっていたように思う
世界でもトップクラスの歌心のあるギタリストであるから、聴いて損はしない
" ザップ "は、やはりギター史に名を残す名を残す名曲だ
エリック・ジョンソンは、ウランかなの欲があまりない人で、そういうところも非常に好感が持てる
実はこのエリック・ジョンソン、あのU.K.のアラン・ホールズワースの後任に誘われていたらしいが
これだけの才能があれば納得できる
卓越した技術、洗練され尽くされた音色、個性豊かなフレーズの数々など、どこを取ってもまさに
" 孤高 "の存在であり、グラミー賞だって獲得しているにも関わらず、日本では圧倒的に知名度が低く
ギターの専門誌以外でエリック・ジョンソンの名前を目にすることはまずないであろう
このギタリスト
このアルバムは、その偉大な男が初めて発売したソロ作であり、当時プロとして20年以上の経験を積んで
いたこの完璧主義者が、その音楽性・演奏技術の巾広さと表現力の凄まじさを発揮した衝撃作である
ウェス・モンゴメリーのような美しい音から、ジミ・ヘンドリックスさながらの破壊的な音まで、文字
通り一音一音全てに執念とも呼べる徹底的な強いこだわりが感じ取れる音作りは、30年以上たった今でも
驚異的で、天才がその才能を爆発させている
- アーティスト: Eric Johnson
- 出版社/メーカー: Reprise / Wea
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: CD
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