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Ultimate Music Album - 極 -


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Tears for Fears - Songs from the Big Chair:シャウト -

1980年代初期、ブリティッシュ・シンセ・ポップ爛熟期の
偉大なる成果" Songs from the Chair - シャウト - "

 

心理学者アーサー・ヤノフの著書『 Prisoners of Pain 』に登場する章題からそのまま取られたティアーズ

フォー・フィヤーズ…直訳すれば" 恐れのための涙 "、ヤノフが提唱した心理療法ジョン・レノン

影響を受けたとか )は、" 恐怖や心の痛み( Pain )を心にしまわないで、子供のように声に出して叫べ

( Shout )泣け "というもので、ティアーズ・フォー・フィヤーズ( 以下TFF )の初期の歌詞には

" Pain "や" Shout "という言葉が頻出するのはそこからきている

TFF始動以前にローランド・オーザバルとカート・スミスはグラデュエイトなるモッズ・スタイルの

スカ・バンドで活動していたが、ローランドとカートは2人が核となる音楽を求めTFFの名称で活動を

始め、1983年にデビュー・アルバム" ザ・ハーティング "をリリースする

 

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§ Recorded Music §
1 Shout - シャウト
2 The Working Hour - ザ・ワーキング・アワー
3 Everybody Wants to Rule the World - ルール・ザ・ワールド
4 Mothers Talk - マザーズトーク
5 I Believe - アイ・ビリーヴ
6 Broken - ブロークン
7 Head Over Heels / Broken ( Live ) - ヘッド・オーバー・ザ・ヒールズ~ブロークン( ライヴ )
8 Listen - リスン

§ Band Member §
Roland Orzabal - ローランド・オーザバル( G,Vo )
Curt Smith - カート・スミス( B,Vo )
Ian Stanley - イアン・スタンリー( Key )
Manny Elias - マニー・エリアス( Ds )

 

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初期のころはシンセサイザーを多用しながらアコースティックな印象すら与える嫋やかな音使いを

しており、当時流行したいたエレクトリック・ポップと呼ばれる音楽の範疇にありながら、歌詞の繊細さ

とよくマッチしたサウンド・メイクが特徴となっていた

デビュー・アルバムから約1年半近いブランクの間、彼らは新しいTFFサウンドを練り直すことに専念し

イアン・スタンリー、マニー・エリアス、そして5番目のメンバー的存在となっていたプロデューサーの

クリス・ヒューズに生み出されたサウンドは力強くキャッチーなものとなり、TFFの創り出す音楽には

独特の余韻がある

誰もいない夜の廊下でどこまでも自分を追いかける足音、胸の闇を貫くように響き渡るドアの音、音の

間で静寂の中、感じざるを得ない孤独、ヒット曲ですら音符を重ねたに過ぎない現代において、静寂を

感じさせてくれる数少ないアルバムである

 

 

Shout

Shout

  • provided courtesy of iTunes
 

 

ソング・ライティング能力が成熟の域に達していて、パワフルな楽曲の中に魂を癒すセラピーに効果が

大きく、彼らの祈りが楽曲に注ぎ込まれていて、それが美しい形式を持って現出する

全曲通して" 字余りのない "歌いやすいメロディ、打ち込みサウンドと生演奏の音合わせがいい

おそらくローランド的には、もっとアコースティックな音で作曲していたように思う

イアン・スタンリーの名前が数多くクレジットされているが、彼が打ち込み系の味付けを押し出した

のではないかとも思われる

曲はすべてローランドの楽曲になっているが、ショー・ビジネス的に思慮深いネクラ系のローランド

1人より、明るくハンサムなネアカ系のカートがいたほうがイメージ戦略上は吉となった

 

シングルの" シャウト "はMTVにおけるビデオ・クリップの頻繁なオンエアも手伝い、全英2位、全米1位

を記録、続いて" ルール・ザ・ワールド "が全英・全米1位、" ヘッド・オーバー・ヒールズ "が全米

3位、アルバム" シャウト "は世界中で1,000万枚近く売れるなど、折からの第2次ブリティッシュ

インヴェイジョンの波にも乗り、TFFは世界中に知られることとなった

大々的なワールド・ツアーも行われ、来日公演も実現している

コマーシャル面での成功はやはりキャッチーさが際立っていて、時間の経過に風化しない

このころ、ツアーに次ぐツアーで解散まで考えたようだが、ホテルのバーで耳にした黒人女性の歌に

感動を覚えた彼らは、自分たちの音楽の方向性に疑問を持ち始めた

ツアーが終了し新しいアルバム作りに取りかかるも、これまでのTFFサウンドの枠から出ないイアン・

スタンリーやクリス・ヒューズの音作りにローランドとカートは満足できなくなっていた面でいえば

このアルバムがまさに彼らのピークだったように思う

 

Songs From the Big Chair

Songs From the Big Chair