Jay GraydonとDavid Fosterによる
超絶AORユニットAIRPLAYの" ロマンティック "
" 超 "のつくスーパー・プロデューサーである2人が" ちょっとプロデュースし過ぎた "と反省するほどの
完成度の高いアルバムである
" AORを代表する "などと形容されることがあるが、これこそAORである
ちょっと残念なアルバム・ジャケットからは想像できないが、アメリカ・ロック・シーンにおいて外す
ことのできない名盤である
とにかくジェイ・グレイドンのギターが素晴らしく、ヴォーカルとギターが絶妙に絡み合い、一曲一曲を
まさに" ロマンティック "に歌い上げる
§ Recorded Music §
1 Stranded - ストランデッド
2 Cryin' All Night - クライン・オール・ナイト
3 It Will Be Alright - イット・ウィル・ビー・オールライト
4 Nothin' You Can Do About It - 貴方には何も出来ない
5 Should We Carry On - シュッド・ウィ・キャリー・オン
6 Leave Me Alone - リーヴ・ミー・アローン
7 Sweet Body - スウィート・ボディ
8 Bix - ビックス
9 She Waits For Me - 彼女はウェイト・フォー・ミー
10 After the Love is Gone - アフター・ザ・ラヴ・イズ・ゴーン
§ Band Member §
Jay Graydon - ジェイ・グレイドン( Vo,G )
David Foster - デヴィッド・フォスター( Key )
Tommy Funderburk - トミー・ファンダーバーグ( Vo )
Jeff Porcaro - ジェフ・ポーカロ( Ds )
Steve Lukather - スティーヴ・ルカサー( G )
Steve Porcaro - スティーヴ・ポーカロ( Key )
Bill Champlin - ビル・チャップリン( Vo )
1曲目から突然始まるハイ・トーンのコーラス、続く当時こんなクリアなギター聴いたことがないと
思えるほどのイントロ、あとは次々繰り返されるメロディとサウンドが完璧になった曲の数々
AORの名盤であることに異論のある人はいないと思う
すべてにおいて計算しつくされ、それが見事に噛み合ったアルバムで解っていても冒頭のハイ・トーンで
結局最後のEW&Fの曲のカバーまで聴いてしまう
楽曲、演奏、アレンジ、何から何まですべてが完璧、多くのミュージシャンに影響を与え今も尚、実力派
のミュージシャン、アーティストにリスペクトされ続けているこのアルバムは、今も恐ろしいほどに
色褪せない
TOTOのメンバーを始め、レイ・パーカーJr.、ビル・チャップリンなど超一流のミュージシャンが参加
しているのも注目だが、やはり何が素晴らしいかといえば" 楽曲のクオリティの高さ "だろう
そこにジェイ・グレイドンとデヴィッド・フォスターの天才的なプロデューが絡むのだから名作に
ならないはずがない
どの曲をとっても天才にしか生み出せないメロディ・センスと音作り+αがビシビシと感じられる
" 貴方は何も出来ない "はマンハッタン・トランスファーなどのヴァージョンも有名だが、やはり
エアプレイのヴァージョンが素晴らしい…初めてこの曲を聴いたときのショックといえば…奇跡の名曲で
あって、この1曲だけでも聴く価値はある
" アフター・ザ・ラヴ・イズ・ゴーン "はいうまでもなくアース・ウインド&ファイアーが全米2位に
大ヒットさせた曲だが、EW&Fとは印象が違いしっかりロック・バラードになっている
80年代を代表するサウンドを聴かせてくれたエアプレイは、このアルバム1枚でプロジェクトを解消
している
時代そのものの音だっただけに、今聴けば逆に古臭く感じてしまうかもしれないが、その時代のサウンド
を探るには絶好のアルバムである
そして、その時代を知る人がこのアルバムを聴いたとき、もしそれが初めてだったとしても懐かしく
思えるような気がする
80年代AORの教科書ともいえるサウンドは、当時日本で絶大な支持を得て、その音作りは日本の音楽
シーンに大きな影響を与えた
AORを語るには必ず紹介される超名盤、アップ・テンポからバラードまで絶妙なアレンジが施された
捨て曲なしの全10曲である