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Ultimate Music Album - 極 -


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Boz Scaggs - Silk Degrees:シルク・ディグリーズ -

スティーヴ・ミラー・バンドのメンバーだった
シンガー・ソングライターBoz Scaggsの6thアルバム" Silk Degrees "

 

1950年代、60年代に産声を上げたロックやソウル、R&Bなどがそれぞれの独立性を確立し、それが

やがてクロスオーバーして新たなフュージョンが生まれつつあった1970年代半ばに、このアルバムは

誕生した

ボズ・スキャッグスは10代のころからギター片手にヨーロッパ中を周って音楽に触れ、ライヴや

セッション、またはレコーディングを繰り返してきた筋金入りのミュージシャンであることはあまり

知られていないが、そんな彼が長い髪をバッサリと切り白いシャツに細身のスーツにサングラスという

それまでにないファッショナブルなスタイルで登場したのがこのアルバムであり、音楽シーンの変動期と

重なって大きな話題を呼んだ

 

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§ Recorded Music §
1 What Can I Say - 何て言えばいいんだろう
2 Georgia - ジョージア
3 Jump Street - ジャンプ・ストリート
4 What Do You Want the Girl to Do - あの娘に何をさせたいんだ
5 Harbor Lights - ハーバー・ライト
6 Lowdown - ロウダウン
7 It's Over - イッツ・オーヴァー
8 Love Me Tomorrow - 明日に愛して
9 Lido Shuffle - リド・シャッフル
10 We're All Alone - ウィアー・オール・アローン

§ Member §
Boz Scaggs - ボズ・スギャッグス( Vo,G )
David Paich - デヴィッド・ペイチ( Key )
Fred Tackett - フレット・タケット( G )
Louis Shelton - ルイ・シェルトン( G )
David Hungate - デヴィッド・ハンゲイト( B )
Jeff Porcaro - ジェフ・ポーカロ( Ds )

 

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自身の出世作となり、ビルボード200では、スキャッグスにとって初のトップ10入りを果たし、R&B

チャートでは6位に達した

また、初めてイギリスにチャート・インを果たし最高20位に達している

シングル" ロウダウン "はビルボード・ホット100で3位、R&Bチャートとディスコ・チャートで5位に

達し、同曲はグラミー賞において最優秀R&B楽曲賞を受賞している

特に" ウィアー・オール・アローン "は、多くのミュージシャンが採り上げるスタンダード・ナンバーと

なっている

スキャッグスは、1976年9月25日放映のサタディ・ナイト・ライヴにゲスト出演し、このアルバムから

" ロウダウン "と" 何て言えばいいんだろう "を披露している

このアルバムに参加したスタジオ・ミュージシャンのうち、デヴィッド・ペイチ、デヴィッド・ハン

ゲイト、ジェフ・ポーカロの3人は、このときの共演をきっかけにTOTOを結成した

 

 

We're All Alone

We're All Alone

  • provided courtesy of iTunes
 

 

AORの代表的1枚として紹介されることも多いが、しかしながらいわゆるAORの変な臭さはなく、やや

フュージョンよりの爽やかなサウンドにポップな楽曲をあしらったかなり聴きやすい作品である

このアルバムを聴いて、まず嫌いな人はいないであろう万人に好かれるタイプの音楽だと思う

楽曲的には初期アンドリュー・ゴールド的なメロディアスなものが多く、バックには後のTOTOの面々が

ストリングスやブラスを配して( ときにサックスやフルートも含めて )嫌味のない豪華さを加味した

文句のつけようのない仕上がりである

初期のスキャッグスにあったスワンプやソウル・サウンド、西海岸系の雰囲気を加味したサウンド

その手のアメリカン・ロック好きにもすんなり受け入れられると思う

 

R&Bのソースをポップ調にアレンジしたシングル" ロウダウン "、彼特有の8ビート・サウンドの" リド

シャッフル "ほか、そのキャリアの中から生み出されたロック・フュージョンがずらりと揃っているが

なんといってもこのアルバムを代表するのは" ウィアー・オール・アローン "である

上述したように、今日まで数限りないミュージシャンがカバーしてきた不朽のラヴ・ソングだが、

シングル化もされなかったこの曲が大ヒットしたのには、凄腕ロック・バンドTOTOのメンバーとの

関わりが大きな意味を持つ

中でもキーボード奏者のデヴィッド・ペイチは、その卓越したテクニックとコンポーサーとしての稀有な

才能をもって全曲のアレンジ、プロデュースの関わり、この名曲を見事に完成させたのである

長音の後に長音を続けるサビの部分はそれまでにない試みであり、またバックに当時主流にありつつ

あったシンセサイザー・ストリングスをあえて使わず、12人編成のヴァイオリニストに同時に弾かせる

ことで眼に見えるような音の厚みを生み出すなど、随所に2人の才能がまさにフュージョン( 融合 )

してできた時代の先駆作なのである

彼のファッションと音楽スタイルは、その後デヴィッド・ボウイクリストファー・クロスなど多くの

ミュージシャンたちに影響を与えている…是非歌詞を片手に聴いてもらいたいアルバムである

 

Silk Degrees

Silk Degrees