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Bad English - BACKLASH:バックラッシュ -

Bad Englishのセカンドにしてラスト・アルバム" BACKLASH "

 

デビュー作から2年、バッド・イングリッシュは戻ってきたが、このアルバム制作当時バンドは分裂寸前

なんとか産み落としてくれた遺作である

後のインタビューによるとメンバー間の確執は結構なものだったようだが、作品の方はそんなゴタゴタを

まったく感じさせない素晴らしさで、歴史的名盤であるファーストに引けを取らないできななっている

このセカンドは、前作" バッド・イングリッシュ "をさらに洗練、熟成させた作風になっている

歌メロ重視、マイルドな音像、AOR的な大人の哀愁感が出ており、ジョン・ウェイトの歌唱の素晴らしさ

メロディの素晴らしさをじっくり聴かせてくれるアルバムである

全体的にはAOR的な渋めの楽曲、ドラマを感じさせるバラードが多く、快活なメロディアス・ハード・

ロックは少な目になっている

 

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§ Recorded Music §
1 So This is Eden - ソー・ディス・イズ・エデン
2 Straight to Your Heart - ストレート・トゥ・ユア・ハート
3 Time Stood Still - タイム・ストゥッド・スティル
4 The Time Alone with You - タイム・アローン・ウィズ・ユー
5 Dancing Off the Edge of the World - エッジ・オブ・ザ・ワールド
6 Rebel Say a Prayer - レベル・セイ・ア・プレイヤー
7 Savage Blue - サヴェーン・ブルー
8 Pray for Rain - プレイ・フォー・レイン
9 Make Love Last - メイク・ラヴ・ラスト
10 Life at the Top - ライフ・アット・ザ・トップ

§ Band Member §
John Waite - ジョン・ウェイト( Vo )
Neal Schon - ニール・ショーン( G )
Ricky Phillips - リッキ・フィリップス( B )
Jonathan Cain - ジョナサン・ケイン( Key )
Deen Castronovo - ディーン・カストノヴォ( Ds )

 

 

 

 

ファースト・アルバムの大成功にも関わらずニール・ショーンの心中は複雑で、この後しだいに不満を

募らせていくことになる

バッド・イングリッシュの成功は、ほとんどジョン・ウェイトの歌唱力とジョナサン・ケインの作曲能力の

高さによるものであったからだ

加えてほかのメンバーたちからはギターを前面に出すことを反対され、ストレスが溜まる一方であり、

1989年に本作のレコーディングが終わったころには、ついにそのストレスがピークに達し、ディーン・

カストロノヴォを連れて脱退してしまう

このアルバムがリリースされたころには、もうハードラインというバンドを結成し、活動を始めていた

 

 

Straight to Your Heart

Straight to Your Heart

  • Bad English
  • ロック
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes
 

 

アルバムの内容は、のっけからキャッチーな" ソー・ディス・イズ・エデン "に続き、伝説的な名曲

" ストレート・トゥ・ユア・ハート "、この流れでノック・アウトされる

続く" タイム・ストゥッド・スティル "は一転大人な雰囲気の佳曲で、" タイム・アローン・ウィズ・

ユー "はダイアン・ウォーレン絡みと、前半だけでもこのように素晴らしい出来になっている

その後もハード・ポップな" レベル・セイ・ア・プレイヤー "、感動の嵐吹き荒れる魂のバラード曲の

" サヴェージ・ブルー " " メイク・ラヴ・ラスト "、そしてそれらの名曲を稀代のヴォーカル、ジョン・

ウェイトがときに切なく、ときに淡く、まるで傍らの恋人に語りかけるように口ずさむ

大人ムード全快のアメリカン・ロックといった感じで、1曲1曲がかなり計算されて作られているのか

前作でヒットしたよいところは確実に受け継ぎながら、進化はしている

 

このセカンド・アルバムは、レッド・ツェッペリンのエンジニアやUFO、ハート、シカゴ、ヨーロッパ

などのプロデュースで知られる敏腕プロデューサーのロン・ネヴィソンを迎え、少しジャーニー的な

香りも漂う力作であったが、シングル・ヒットに恵まれず、セールス的にもいまひとつだった

ニール・ショーンジョナサン・ケインという元ジャーニーのメンバーを中心に結成されたバンドで

外のメンバーも実績、実力とも申し分なくクオリティが高い作品であるが、それ以上の魅力に欠けていた

楽曲はミドル・テンポがほとんどで、アレンジもやや似通っており全体的に単調になってしまった

いわゆる" スーパー・グループ "と呼べるバンドであったが、期待が大きいとしてもそれに見合った内容

とは少々いい難かったのがセールスにも響いたのだろう

そのままバンドは解散、スーパー・グループの宿命なのか、ロック史上におけるこの手のバンドの例に

漏れず、やはり短命に終わってしまった

 

Backlash

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