若者と時代を共有し、奇跡と神話を創造した男達
Bon Jovi
レコード・セールス、コンサートの観客動員数、ありとあらゆる記録を塗り変え、空前のブームを
樹立したボン・ジョヴィは、まさに時代の申し子だった
世代を超え、音楽のジャンルも超え、彼らは世界中で最も愛される男たちになった
ボン・ジョヴィ・シンドロームなる言葉が誕生し、ロックを聴くこと、ロックを体験することが
若者文化の重要なファクターのひとつであることを再認識させ、忘れかけていた純粋な興奮がロック・
シーンに復活した
ボン・ジョヴィが歩いた後には、新しい芽が生まれ、その劇的な効果が当時世界中をすっぽりと
包み込む…ハード・ロックは新世代の讃歌となり、新旧多くのバンドがその恩恵を受け、ボン・
ジョヴィを頂点とするピラミッド構造の中で巨大なムーヴメントを形成ていった
§ Recorded Music §
1 Ley Your Hands on Me - レイ・ユア・ハンズ・オン・ミー
2 Bad Medicine - バッド・メディシン
3 Born to Be My Baby - ボーン・トゥ・ビー・マイ・ベイビー
4 Living in Sin - リヴィング・イン・シン
5 Blood on Blood - ブラッド・オン・ブラッド
6 You Give Love a Bad Name - 禁じられた愛( ライヴ )
7 Homebound Train - ホームバンド・トレイン
8 Wild is the Wind - ワイルド・イン・ザ・ワイルド
9 Ride Cowboy Ride - ライド・カウボーイ・ライド
10 Stick to Your Guns - スティック・トゥ・ユア・ガンズ
11 I'll Be There For You - アイル・ビー・ゼア・フォー・ユー
12 99 in the Shade - 99 イン・ザ・シェイド
13 Love For Sall - ラヴ・フォー・セール
§ Band Member §
David Bryan - デヴィッド・ブライアン( Key )
Richie Sambora - リッチー・サンボラ( G,Vo )
Alec John Such - アレック・ジョン・サッチ( B )
Tico 'The Hit Man' Torres - ティコ・トーレス( Ds )
Jon Bon Jovi - ジョン・ボン・ジョヴィ( Vo )
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" ニュージャージー "、アルバムのタイトルは、彼らのホーム・タウンであるアメリカ東部の州の
名前がそのまま使われている
ブルース・スプリングスティーンが同じニュージャージーの労働者階級の人々に愛されたように
ボン・ジョヴィもまた故郷に対する深い愛情の気持ちを表現している
" 確かに成功した…しかし、ニュージャージーを愛する気持ちは変わらない "アルバム・タイトルは
無言でそう語りかけてくる
テイクされている12曲は、ほとんどの曲がシングル・ヒットの可能性を秘めた輝きに満ち溢れ、すべての
曲が印象的で1回聴いただけでメロディは心の中に刻み込まれていく
ボン・ジョヴィの曲は常にオーディエンスに最も近い位置で作られているが、それに磨きがかかったのが
このアルバムの最大の特徴である
Bon Jovi - Lay Your Hands On Me
Bon Jovi - I'll Be There For You (Official Music Video)
" 禁じられた愛 " " リヴィン・オン・ア・プレイヤー "などで共作したディスモンド・チャイルドが
" バッド・メディシン "を含む4曲で再び参加しているほか、ハートやチープ・トリックに曲を提供
していたホリー・ナイトも" スティック・トゥ・ユア・ガンズ "で共作者としてクレジットされている
また、女性コーラス、パーカッション、チェロも導入し、実験的なアイディアが随所に散りばめられ
豊富なライヴの経験がアレンジ面に生かされている点も見逃すことが出来ない
ジョンはロック・スター、あるいはアイドルと呼ばれることに激しく抵抗してきた…バンドを取り巻く
環境と状況は変わったが、ミュージシャンとしての本質は何も変わっていない
その気持ちをストレートに描写したのが、オープニングを飾るイントロダクションである
デヴィットのキーボードをフィーチャーした" ピンク・フラミンゴズ "の様式と対極に位置する破壊的な
ロックの本能の叫びが鋭く切り込んでくる
大地に祈るかの如きドラムと野性的なギターの音色、そして雄叫びで構成されたこのイントロダクション
は、ボン・ジョヴィというバンドの硬派の一面を表現している
全12曲はジャンルを超越し、ロックン・ロールという原点に向かって全力疾走している
ハード・ロックの狭いフィールドでは捉えることができない巾広い音楽性を内包しているのも、
アメリカン・バンドの象徴としての姿勢から派生したポイント、つまり" ニュージャージー "は80年代の
代表者であることの自覚と、ルーツへの回帰の発想で描かれた作品との色合いが強い
しかし、孤高を意識しないところにボン・ジョヴィらしさが漂っている
彼らは身近なバンドという基本姿勢を崩すことなく、ボン・ジョヴィを支えてくれるすべての人々に
公平に夢を与えようとする純粋な気持ちが感じられる
だからスターと呼ばれることを拒否し、タイトルに地元" ニュージャージー "の名前を持ってきた
ピザとコーラ、そしてジーンズ…何も変わっちゃいない、ボン・ジョヴィの信念は本当に美しい