1987年に発表されたHeaven on Earth
少しも色褪せない上質なポップス&ロックがぎっしり詰まった必聴盤
ベリンダ・カーライル…カリフォルニア州ロサンゼルスのハリウッド出身、ロサンゼルスのパンク・
ロック・シーンのオリジネイターといわれるジャームズ結成時にドラムスで参加したが、まもなく脱退
1978年にロックン・ロール・バンドのゴーゴーズを結成し、1980年にメジャー・デビューした
デビュー・アルバム" ビューティ・アンド・ザ・ビート "は6週にわたり全米1位を記録、女性だけの
ロック・グループとして史上初の全米1位であった
§ Recorded Music §
1 Heaven is a Place on Earth - ヘヴン・イズ・ア・プレイス・オン・アース
2 Circle in the Sand - サークル・イン・ザ・サンド
3 I Feel Free - アイ・フィール・フリー
4 Should I Let You in? - 人の絆
5 World With Out You - ワールド・ウィズ・アウト・ユー
6 I Get Weak - アイ・ゲット・ウィーク
7 We Can Change - ウィ・キャン・チェンジ
8 Fool for Love - フール・フォー・ラヴ
9 Nobody Owns Me - ノバディ・オウンズ・ミー
10 Love Never Dies… - 愛は消えない
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上述のように、女性だけのロック・グループとして史上初の全米ナンバー・ワンに輝いたアルバム
" ビューティ・アンド・ザ・ビート "の大ヒットによって、ロサンゼルスのローカル・シーンから世界に
羽ばたいていったゴーゴーズ…彼女たちは、それまで男勝りになりがちだったガールズ・ロック・
バンドが初めて女性らしさをアピールして成功したバンドもあった
そのゴーゴーズを経て、ソロに転向したベリンダ・カーライルが1987年に発表したセカンド・アルバムで
ギター・サウンド中心のポップ・ロック・ナンバーの数々はゴーゴーズの延長といえるかもしれないが
ここでは大人の女性ならではの嫋やかさをアピール、全米ナンバー・ワン・ヒット" ヘヴン・イズ・
ア・プレイス・オン・アース "が収録されている
ミシェル・ブランチ、アヴィリル・ラヴィーンの先駆者なんていっていいかもしれない
それまで持ち前のパワーが心ならず上滑りする感があって、少し足踏みをしていた彼女の魅力がここに
見事に開花した
CMにも使われたイントロとリフレインが印象的なアルバム・タイトル曲" ヘヴン・イズ・ア・
プレイス・オン・アース "の出来がこのアルバムの魅力を端的に表している
" 人の絆 "はシンプルなイントロと厚みを感じさせる主題部との対比や唸り声をも用いるベリンダ節と
軽やか、かつ華やかな女性コーラスとのコラボがいい
" フール・フォー・ラヴ " " ノーバディ・オウンズ・ミー "は彼女の本領発揮といってもよく、彼女
ならではの押しの強さとキレがファンには堪えられない2曲、さらに過去の延長線上にあるだけでなく
" ワールド・ウィズ・アウト・ユー "や" アイ・ゲット・ウィーク "など、かつては料理しきれなかった
感のあるスローからミドルテンポの曲での進境が著しい
総じて、歌い込みによってか微妙なニュアンスをすべて表現することに成功しているの大きい
アレンジやバッキング・ヴォーカルの入れ方など、さまざまな面で吟味された曲に彼女の実力が応えた
アルバムのひとつである
" Heaven is a Place on Earth - ヘヴン・イズ・ア・プレイス・オン・アース - "
日本では、1988年に東海旅客鉄道( JR東海 )の「 プレイバック・エキスプレス 」のCMソングに採用
されたのを皮切りに、2002年にスバル「 プレオ 」のCMソング、「 ベイビーレイズJAPAN 大矢・
高見のしゃべりスタ! 」のオープニング・テーマ、フジテレビの「 めざましどようび 」の「 どようび
占いcount down 」のテーマ曲と、「 情報プレゼンター とくダネ! 」のテーマ・ソングにも使用された
この曲のプロモーション・ビデオは女優のダイアン・キートンが監督、ミュージシャン仲間との交流も
盛んで、彼女のアルバムには多数の著名ミュージシャンが参加している