マシュー・ネルソン、ガナー・ネルソンの双子の兄弟が
結成したバンド" NELSON "
1990年当時、アメリカで話題を呼んだ噂のバンド、ネルソンのデビュー・アルバム
一足早くリリースされた彼らのデビュー・シングル" ラヴ・アンド・アフェクション "は全米ヒット・
チャートを急上昇し、見事にトップ10に入るビッグ・ヒットを記録していた
このネルソン、あのリッキー・ネルソンの息子であるマシュー・ネルソンとガナー・ネルソンの双子の
兄弟が結成したバンドであった
マシューとガナーの父親であるリッキー・ネルソンはロック時代の最初のティーン・アイドルのひとりと
して知られる人物で、芸能一家に生まれ8歳のときに両親のラジオ番組" 陽気なネルソン "でデビューし
俳優兼歌手として活躍
自身のバンドではストーン・キャニオン・バンドを結成していたほか、俳優としては『 リオ・ブラボー 』
や『 南太平洋ボロ船作戦 』といった出演作があったが、85年12月31日飛行機事故で亡くなってしまった
§ Recorded Music §
1 ( Can't Live Without Your ) Love and Affection - ラヴ・アンド・アフェクション
2 I Can Hardly Wait - アイ・キャン・ハードリー・ウェイト
3 After the Rain - アフター・ザ・レイン
4 Tracy's Song / Only Time Will Tell - トレイシーズ・ソング/オンリー・タイム・ウィル・テル
5 More Than Ever - モア・ザン・エヴァー
6 ( It's Just ) Desire - ディザイア
7 Fill You Up - フィル・ユー・アップ
8 Interlude / Every Where I Go - インターリュード/エブリ・ホエア・アイ・ゴー
9 Bits and Pieces - ビッツ・アンド・ピーセズ
10 Will You Love Me? - ウィル・ユー・ラヴ・ミー?
11 Too Many Dreams - トゥー・メニー・ドリームズ
12 Keep One Heart - キープ・ワン・ハート
§ Band Member §
Matthew Nelson - マシュー・ネルソン( Vo,G,B )
Gunner Nelson - ガナー・ネルソン( Vo,G )
Brett Garsed - ブレット・ガースド( G )
Paul Mirkovich - ポール・マコヴィッチ( Key )
Bobby Rock - ボビー・ロック( Ds )
Joey Cathcart - ジョーイ・キャスカート( G )
そんなリッキー・ネルソンを父に持って生まれたマシューとガナーはまさにサラブレット、2人は幼いころ
から音楽に親しんで育ち、マシューは7歳のときに小型のベースを、そしてガナーは中古のドラムを
それぞれ買ってもらったという
13歳のときに2人は自分たちのバンドを結成、ナイト・クラブなどで演奏を始めたのもこのころからで
16歳のときには新たにネルソンズを結成し、本格的にバンド活動をスタートさせるが、父リッキーが
飛行機事故で亡くなり、その悲しみを克服して2人はアメリカの人気番組" サタディ・ナイト・ライヴ "に
出演し、ネルソンズとして同番組で演奏したという
その後、2人はオーストラリアを訪れ、そのときリトル・リヴァー・バンドのグレアム・ゴーグルと
ジョン・ファーナムに会い、一緒に仕事をする機会を得たという
そのオーストラリアから帰国したマシューとガナーの2人はマーク・タナーと出会い、以降2年間はタナー
と一緒に曲作りをしていたそうだ
そのタナーのバックアップで、マシューとガナーの2人はゲフィン・レコードとの契約に成功し、2人は
新たにバンド結成して、早速このデビュー・アルバムの準備に取りかかったのが1988年のことだった
このデビュー・アルバム" アフター・ザ・レイン "、プロデュースにあたっているのはマーク・タナーと
デヴィッド・ソーナーの2人で、このデビュー・アルバムではプロデュースだけでなく、2曲を除く
すべての曲をマシューとガナーの2人と共作している
" ラヴ・アンド・アフェクション "で幕を開けるが、その曲に象徴されるように彼らがやっているのは
比較的ハードなアメリカン・ロックだが、どの曲も美しいメロディ・ラインが印象的なナンバーばかりで
ハードなサウンドのわりにはそれほど耳に痛くなく、むしろ耳に残る曲が多い
亡きリッキー・ネルソンのロック・スピリットとポップ・センスは、しっかり息子たちに継承された
爽やかな力をみなぎらせた力強い歌と演奏" ラヴ・アンド・アフェクション "や" フィル・ユー・
アップ "のようなハードなロック・ナンバーもいいが、ポップな感触を持つタイトル曲" アフター・ザ・
レイン "や力強いバラード" インターリュード/エブリ・ホエア・アイ・ゴー "など佳曲揃いで、いい
アルバムになっているし、おそらく彼ら自身にとっても自信作だったと思う
ちなみに、このアルバムは父親のリッキー・ネルソンに捧げられている