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Ultimate Music Album - 極 -


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Jeff Beck - Blow by Blow:ギター殺人者の凱旋 -

" すべてのヴォーカリストに失望した… "
Jeff Beckのインスト第1弾、革新的な名作

 

ベック・ボガート&アピス解散後に発表されたソロ名義の作品

大御所ジョージ・マーティンのプロデュースも話題だったが、ジェフ・ベック初めてのオール・インス

トゥルメンタルの作品であり、その後の彼の作品の原点ともいえる内容となっている

このアルバムはファンクやフュージョンをベースにしているため、第2期のグループ名義の" ラフ・

アンド・レディ "を推し進めたような作品ともいえるかもしれないが、ロック的な無骨さがあった

その作品に比べて、本作は非常に滑らかな演奏を聴くことができ、いわゆるフュージョンと何ら遜色ない

仕上がりになっている

その完成度の高さと上述の演奏の滑らかさから、本作はジェフ・ベックの代表作とされることが多いが

やんちゃ坊主的な突拍子のないプレイはほとんどなく、彼らしさの印象はちょっと薄い

ただし演奏はほかの作品とは明らかにワンランク上のものであり、大業で驚かすのではなく繊細で微妙な

ワビ・サビの効いた玄人好みのプレイを聴かせている

楽曲はインストとしては最上級のものが揃っており、普通のフュージョンより楽しめるアルバムである

 

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§ Recorded Music §
1 You Know What I Meen - 分かってくれるかい
2 She's a Woman - シーズ・ア・ウーマン
3 Constipated Duck - コンスティペイテッド・ダック
4 Air Blower - エアー・ブロワー
5 Csatterbrain - スキャッターブレイン
6 Cause We've Ended as Lover - 悲しみの恋人達
7 Thelonius - セロニアス
8 Freeway Jam - フリーウェイ・ジャム
9 Diamond Dust - ダイアモンド・ダスト

§ Band Member §
Jeff Beck - ジェフ・ベック( G )
Max Middleton - マックス・ミドルトン( Key )
Phil Chenn - フィル・チェン( B )
Richard Bailey - リチャード・ベイリー( Ds )

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ギタリストに絶大な支持を受けるジェフだが、それもこのアルバムを聴けばわかる

これほど表情豊かで表現力のあるプレイヤーがほかにいるだろうか…特定のジャンルにおいて秀でた

プレイヤーは多々いるが、全ジャンルのギタリストがこぞって高評価するジェフはバーサタイルな

スタイルや単純な上手さだけでなく、音楽家として優れていることが大きな理由である

" ギタリストっていうのは2種類あるんだが、ジェフ・ベックとそれ以外のどちらかだ "という有名な

セリフがあるが、このアルバムを聴くと解るような気がするから恐ろしい

全体的には、ギターを弾きまくっているというよりは、楽曲のリフなどを大事にした演奏である

それまでは、ヴォーカリストと対峙することでサウンドを展開してきたわけだが、ここにいたって自身の

ギターをメイン・ヴォイスにするというアイディアを得ることになる

ジェフのアルバムの中でもコンセプト・アルバムとして完成されたアルバムである

 

 

 

 

ファンキーなカッティングから都会的なテーマを持つ" 分かってくれるかい "、そして柔らかなローデスの

音に包まれながら始まる" シーズ・ア・ウーマン "はビートルズのナンバーで、大胆にアレンジした

レゲエ調でカバー、まるで声のようなジェフの表現力のあるギターは、ときに歌うように、また語り

かけるように弾いている

心地よい打楽器の音もさまざまなところで隠し味となっている

" コンスティペイテッド・ダック "は作曲者にシェフがクレジットされているが、ご愛嬌といった感じの

楽曲、" エアー・ブロワー "はフュージョンのハシリともとれる" スキャッターブレイン "とのメドレーで

" スキャッターブレイン "はライヴでも演奏される名曲中の名曲、ジョン・マクラフリンに影響を受けた

" ペンタトニックのテーマ "はジェフが運指練習のときに使っていたフレーズをテーマにしたもの

 

" 悲しみの恋人達 "は言わずもがなの名曲、ベック・ボガード&アピス時代にスティーヴィー・ワンダー

" 迷信 "をジェフにプレゼントしたが先にヒットさせてしまい、そのお詫びにとこの曲をプレゼントしたと

いわれている

この曲をジェフは最高のメンバーと最高の演奏で仕上げていて、ヴォリューム奏法、トリル奏法、

演奏技術だけではない感情が乗り移ったかのようなギターの音色、現在においても名演である

ちなみにジェフはこの曲をロイ・ブキャナンに捧げるとクレジットしている

" セロニアス "もスティーヴィー・ワンダー作のブラックなファンクから開放的な" フリーウェイ・

ジャム "へ、この曲もジェフの代表曲である

そして最後を飾るのは" ダイアモンド・ダスト "、あまりに美しすぎて聴き入ってしまう

8分を超える大作であるが、長さを感じさせないのも名曲の証である

いずれにしてもお薦めの1枚であることには間違いないし、ジョージ・マーティンのプロデュース作

としても最高のもののひとつだと思う

 

Blow By Blow

Blow By Blow