4人のミュージシャンが奏でる魔法のサウンド
成熟した大人が音楽を楽しめる
ラリー・カールトン(g)、ボブ・ジェームズ(key)、ハーヴィー・メイソン(ds)、ネイザン・イースト(b)
というスーパー・プレイヤーズが奏でるシルクのような繊細なサウンドで、アメリカ音楽シーンの中心を
築いてきた4人の素晴らしいプレイが聴く者を包み込む
それは彼らだけが成せるサウンドであり、一切無駄のないパーフェクトなプレイとアレンジングが
本作でも全編で絶対的な存在感を放っている
4人の珠玉オリジナルに加え、スティーヴ・ウインウッドの" マイ・ラヴズ・リーヴィン "をマイケル・
マクドナルドのヴォーカル・フィーチャーでカバー、フォープレイの極上のサウンドとマイケル・
マクドナルドのソウルフルなヴォーカルが最高のコラボレーションを生んだ
§ Recorded Music §
1 Turnabout - ターンアバウト
2 Cinnamon Sugar - シナモン・シュガー
3 Eastern Sky - イースタン・スカイ
4 Kid Zero - キッド・ゼロ
5 My Love's Leavin' - マイ・ラヴズ・リーヴィン
6 Screenplay - スクリーンプレイ
7 Twilight Touch - トワイライト・タッチ
8 Be My Lover - ビー・マイ・ラヴァー
9 Sunday Morning - サンディ・モーニング
§ Band Member §
Bob James - ボブ・ジェームズ( Key )
Nathan East - ネイザン・イースト( B,Vo )
Harvey Mason - ハーヴィー・メイソン( Ds )
Larry Carlton - ラリー・カールトン( G )
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ギタリストがリー・リトナーからラリー・カールトンに代わってから、曲自体の出来とスムース・ジャズ
的方向性、マンネリズムが今ひとつ好きになれないでいたが、本作では音、演奏、曲とも派手になり
若返っている
今回のゲストはマイケル・マクドナルドで驚くほどこの人は本当に変わらなく、ラリー・カールトン
加入以降の中では間違いなく最高傑作である
プロのアーティストはリスナーのために音楽を作るわけだが、フォープレイのマンネリズムはよく
語られるわけだが、他の追随を許さない完成度の高さは間違いない
限界も感じられる面もあるが、相変わらず素晴らしいサウンドなっている
とりわけリズム隊がスッキリといた感じで、ドラムスはリズム・マシーンや打ち込みを意識した感があり
それによってとても聴きやすく、どんなシーンでもBGMとして流しておけるようなサウンドになっている
もちろんリズム・マシーンでは到底できない味わいのある演奏であることは言うに及ばずだが、唯一
シンセブラスの音色あたりは好みが分かれるところだろう
いい意味で適度に枯れた味わいが感じられ、アルバムを通して全曲安心して聴ける、とても質の高い
サウンドだと思う
あっちこっちで第一線で活躍中の一流ミュージシャンが、その合間に長い間に渡ってアルバム創作を
続ける、それだけで凄いことだと思う
リー・リトナーとラリー・カールトンの比較やマンネリの議論はわかるが、もう食うに困らない
お爺ちゃんたちが、若いものに負けじと頑張っている
音楽史として残って、あのアルバムがどうとかこうとか評価されていくことだろう
全曲を通して何回も聴くことができるアルバムで、さすが達人集団…やればできる
さりげないフレーズやリフに、4人それぞれの技と心意気を感じることができる
ぜひ何度も聴いてあげて、聴くたびに新たな発見をしてもらいたい