Deliver Great Music

Ultimate Music Album - 極 -


== Sponsord Link ==


HELLOWEEN - Keeper of the Seven Keys Part2:守護神伝 第二章 -

ジャーマン・ロックの哀愁の美学を体現する" HALLOWEEN "

 

いい意味でも、悪い意味でもジャーマン・ロックには哀愁がある、新しいものを認めながらも自分たちの

伝統的土壌に揺るぎない自信を持っているからだ

ドイツという国は近代的でありながら、どこか牧歌的なイメージが強く、その微妙な感覚に加えて伝統の

重々しい空気が全体をすっぽりと包み込んでいる

ある意味ではイギリス以上に様式に対する威厳さを感じさせる

様式に美学を求めたリッチー・ブラックモアがこよなくドイツを愛した

1988年当時もっともジャーマン・ロックのイディオムを踏襲していたのなハロウィンである

新鮮な刺激に敏感に反応しながらも、彼らは無意識のうちにジャーマン・ロックの美徳を体現している

個性が強く、一切の妥協を寄せ付けない精神に、それは如実に現れている

スピード・リズムの起伏、ドラマティックな構成、歌詞のテーマ…ハロウィンは80年以降のヘヴィ・

メタルの理想的な" 型 "に固執し、その上から新世代のエッセンスをふりかけ" 守護神伝 第一章 "は彼らの

理想世界に通じる道の扉として提示された

f:id:freedom126:20181216112704j:plain

§ Recorded Music §
1 Invitation - インヴィテーション
2 Eagle Fly Free - イーグル・フライ・フリー
3 You Always Walk Alone - ユー・オールウェイズ・ウォーク・アローン
4 Rise and Fall - ライズ・アンド・フォール
5 Dr.Stein - Dr.Stein
6 We Got the Right - ウィー・ガット・ザ・ライト
7 March of Time - マーチ・オブ・タイム
8 I Want Out - アイ・ウォント・アウト
9 Keeper of the Seven Keys - 守護神伝

§ Band Member §
Michael Kiske - マイケル・キスク( Vo )
Kai Hansen - カイ・ハンセン( Vo,G )
Michael Weikath - マイケル・ヴァイカート( G )
Markus Grosskopf - マーカス・グロスコフ( B )
Ingo Schwichtenberg - インゴ・シュヴィヒテンバーグ( Ds )

 

守護神伝 第2章

守護神伝 第2章

 

 

マイケル・キスクを専任ヴォーカリストに迎えたハロウィンは、大作主義を基本路線にしながら、

ジャーマン・ロック特有の哀愁美をクラシカルなメロディに変え、構築と破壊の両美学で個性を創造した

しかも若さを全面に押し出したパワー・メタルの色合いの強いサウンドは、フラストレーションを抱えた

ドイツの若者を激しく煽動し、ドイツでもっとも人気のあるスラッシュ勢を凌駕してアンダー・グランド

を制圧、そして" 守護神伝 第一章 "の成功を契機に一躍オーバー・グラウンドに浮上する

注目されていたハロウィンの続編は" 守護神伝 "と題されて最後にテイクされている

アルバムは、プロローグの" インヴィテーション "から始まり、アルバムが前作と連動しながら完結篇に

向かっていくことを暗黙のうちに物語っている…そして、激しく情熱的なリフが躍動する

このアルバムは彼らのルーツを正直に打ち明けている

インストゥルメンタルのバランス感覚と曲の持つドラマ性の強い起伏は、初期から中期にかけての

アイアン・メイデンに共通する思想を伝えている

 

 

You Always Walk Alone

You Always Walk Alone

  • ハロウィン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
 

 

しかも、インストゥルメンタルの各パートの輪郭をくっきりと表現したところに、サウンドの変化の

核を発見することができる

しかし、ハロウィンは独特なクラシカル・メロディを主体としながら、ファンタジーの領域に大胆に

足を踏み入れる斬新な感覚が素晴らしい

アルバム自体はコンセプト構成ではないが、疾走感が強烈なためコンセプト・アルバムのような手応えを

残している

曲は前作よりもバラエティに富んでいるが、1曲1曲が結束力を増しているために最後まで飽きさせる

ことがない

ヘヴィ・メタルヘヴィ・メタルであるための条件をすべて提示し、それを絶妙に調合して完成したのが

" 守護神伝 第二章 ”である

スリリングな緊迫感とドラマティックな美しさが背中合わせになって、曲の中でグルグル回転し、

そのたびにハロウィンは新たな興奮を作り出す

 

ツイン・リード・ギターの調べは甘美で、ここぞという場面で切り込んでくるメロディの組み立て方は

マイケル・シェンカーに代表されるジャーマンの薫りを伝える

圧巻はドラムとベースのリズム・セッションで、ワイルドな表現力でランニングする

一方、前作から加入したマイケル・キスクも高音域のパートが多い分だけ、彼特有の透明感のあるハイ・

トーン・ヴォーカルが大胆にフィーチャーされているのがこのアルバムの特徴で、その強靭なヴォーカル

が曲のメロデイ・ラインの緩急に大きく影響をおよぼしている

若さと冒険心にあふれ、一切の妥協を捨て去った純粋さが満載されている

しかも、ヘヴィ・メタル・マニアの心をくすぐる哀愁の美学を漂わせている

と、長々と書いたが…完璧にジャンル違い( 1度聴いて針を落とすことはなかった )
完全なジャケ買い、タイトル買いであった…( 好きな人はゴメンナサイ )