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Ultimate Music Album - 極 -


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The Beatles - Abbey Road:アビィ・ロード -

10年足らずという歳月でロックを複雑巨大化したBeatles
最高で最終の到達点である記念人もいえる傑作中の傑作

 

ビートルズの最後のアルバムであり" サージェント・ペパーズ "と並んでロック史上、さらには20世紀

音楽の最高傑作と称される作品で、中身同様にこのジャケット写真もレコード史に残る有名な1枚として

知られていて、レコーディング中にポール・マッカートニーのアイディアでスタジオの表にある横断歩道

を4人が歩くシーン、先頭を歩く上下白のスーツ姿のジョン・レノンは神父、2番目のリンゴ・スター

葬儀屋、その後ろの裸足で歩くポール・マッカートニーは死体、そして最後のジョージ・ハリスン

墓掘人を意味しているというのは有名な話だが、それはこの写真からポールの死亡説が流れたことが

理由らしい

この作品のおかげで、アビィ・ロードという小さな田舎町は世界的に知られることとなり、また彼らに

敬意を評してスタジオ名もアビィ・ロード・スタジオに改称され、それ以降世界中のミュージシャンの

メッカとして多くの歴史を刻むことになった

 

§ Recorded Music §
1 Come Together - カム・トゥゲザー
2 Something - サムシング
3 Maxwell's Silver Hammer - マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー
4 Oh! Darling - オー!・ダーリン
5 Octopus's Garden - オクトパス・ガーデン
6 I Want You ( She's So Heavy ) - アイ・ウォント・ユー
7 Here Comes the Sun - ヒア・カムズ・ザ・サン
8 Because - ビコーズ
9 You Never Give Me Money - ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー
10 Sun King - サン・キング
11 Mean Mr. Mustard - ミーン・ミスター・マスタード
12 Polythene Pam - ポリシーン・パン
13 She Came in Through the Bathroom Window - シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドウ
14 Golden Slumbers - ゴールデン・スランバー
15 Carry That Weight - キャリー・ザット・ウェイト
16 The End - ジ・エンド
17 Her Majesty - ハー・マジェスティ

§ Band Member §
John Lennon - ジョン・レノン( Vo,G )
Paul McCartney - ポール・マッカートニー( Vo,B )
George Harrison - ジョージ・ハリスン( Vo,G )
Ringo Starr - リンゴ・スター( Ds,Vo )

 


 

 

 

このアルバムで着目すべきはジョージ・ハリスンで" サムシング " " ヒア・カムズ・ザ・サン "、どちらも

素晴らしい名曲で、特に" ヒア・カムズ・ザ・サン "は現在ではビートルズを代表する名曲として君臨

していて、ビートルズ後のソロ活動でもみてわかるが、この時点でついにジョージのソング・

ライティングがジョンとまではいかなくてもポールの域に達したことがみてとれる

本当にどの曲も良い曲ばかりで、しかもまったく各々勝手に楽曲を持ち寄ったにもかかわらずそれなりに

アルバムとして統一感があるのは、やはりプロデュース能力も一流であることの裏付けである

そして、なんといってもこのアルバムの聴きどころは" ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー "

から始まるかの有名なアビィ・ロード・メドレー、当時としては最先端の技術、そしてアイディアであり

別々にレコーディングした曲をテープ編集でつなぎメドレーにするというアイディアはポールと

プロデューサーのジョージ・マーティンのもので、偉大すぎるバンドの終幕にあまりにもふさわしい

壮大かつ美麗なメドレーに仕上がっている

 

 

 

 

 

Here Comes the Sun

Here Comes the Sun

  • provided courtesy of iTunes
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アルバムのとしてもまとまりでいえば、メンバーの才能をいかんなく発揮しつつも絶妙にハーモナイズ

され、もはや神の領域に座す" リボルバー "に適わないし、ポピュラー・ミュージックの究極の1曲と

感じる" ア・ディ・イン・ザ・ライフ "擁するコンセプト・アルバムの先駆けにして史上最高の名アルバム

として揺るぎない評価を受ける" サージェント・ペパー "の前には少々陰が薄くなるが、比喩的にいえば

離婚が内定し別居中の夫婦が愛する子どもたちのために最後のはなむけをしようと、それまでの人生の

悲喜こもごもを全てを抱えながら、最後の力を振り絞ろうとするような何ともいえないほど人間臭く

深い感情に訴える不完全性の内に宿る美…ともいえる魅力が時代を超えて古さを感じさせないのかも

しれない

 

楽曲はもちろん素晴らしいが、何より惹かれたのはアルバム全体を覆う重苦しい雰囲気、リバーブ

抑えたライヴ感のない音響、乾いたドラム音、心ここにあらずな印象の歌声、お互いを助け合って

ロックン・ロールしていた初期の活気あるビートルズはどこにもいない

各メンバーが事務仕事のように淡々と音を発するだけの自動演奏ピアノという感じだが、その事務仕事

のレベルがこの上なく最高のものだったわけで、そこにメンバーの不仲が生み出す重苦しい雰囲気が

重なって完成した楽曲群に惹かれた

このアルバムのレコーディングを最後に4人がスタジオに揃うことは永遠になかった

しかしそんなセンチメンタリズムとは別次元で、4人が揃って本気出せばこれ程の力がある…をものの

見事に証明した恐るべき傑作である